あなた新しいお父さんは良い人で良かったなって、何度も小さい頃から言われてきた
あなたのお姉ちゃんの再婚相手は喧嘩ばかりでうまくいってないって
私はうまくいくように死にたいくらい嫌な事も我慢してきた
初対面からずっと笑顔でいた、素直な子どもを演じてきた
親戚に「新しいお父さんはどう?」って聞かれても、凄く嫌いだけど、「好き、楽しい」って言った
スキーは大嫌いで、本当にやりたくなかったけど、自分も大好きなふうに振る舞って、一緒にたくさん滑った
前のお父さんの話も、家族の話も何にも話さないようにした。「思い出として覚えてても良いけど」って新しい人に言われたから、思い出としてだけ持つようにした
一緒に家にいるのは息が詰まる。新しい妹だけがこの家の本当の家族で、私だけが外みたいで。この家は私の家じゃ無いと思う
でも壊すのは申し訳ないから、だから言わない
虐待されたわけじゃ無い、ご飯も与えてくれて、お出かけだって連れてってくれた。きっと世間的には良い人なんだろう
新しいお父さんが不倫ばかりしてるのも、私が凄く太ってた子ども時代に、「ポチャロリ巨乳」の不倫相手を探す投稿をしていた気持ち悪さも、寝ている間に胸を触られたのも、お風呂を覗かれたのも
全部全部墓場まで持っていく
でも心が折れそう。そうやって、そうやって嫌な思いを隠してきてばかりだったから、もう27になって、独立したのに、今さら母親や姉に、「あんたの新しいお父さんは」って、言われて、あ、だめだって、もうだめだって、もう、死にたい。何にも言わないから、壊すようなこと何にも言えないから、だから私が壊れたいから、死にたい