日本はチャレンジを抑制し，自殺者を多く生み出す，ただでさえ息苦しい国なのになぜそれを疑わないのか？もう一度考え直し，多くの人々にとって暮らしやすい

私は日本がチャレンジする人に対してとても厳しい国であると考えています．チャレンジするということは，失敗する可能性も高くなるという覚悟を持つということ．しかし，日本の社会では一度失敗してしまうとなかなかやり直しがきかないどころか，世間から厳しい目で見られるようになる．少数派の個性的な考えを持ったり，多数派と違う行動をとったりしてもそうなる．（このことを「出る杭は打たれる」というのでしょうか）．進学も就職も．学校ではいじめられ仲間外れにされる．それが怖いからみんな，足並みをそろえて安定した，安全な選択肢を選び多数派に属するのでしょう．そして少数派の，もっといえば失敗したがために，あるいは個性を活かすためにレールを外れた人々を，多数派の人々はこぞって「空気が読めないヤツ」と一斉に非難し袋叩きにするのでしょう．日本の社会の中では，みんな（多数派）と違うという状態でいることがとても難しいのではないかと考えています．私のように自ら望んでそうなったわけでもない人々もいるのに．そもそも「空気を読む」の空気って何なんでしょうね，別に文字が書かれているものでもないのに．（かつて放送されていた私の好きなドラマの一つであるリーガル・ハイで堺雅人さん演じる古美門弁護士が「我々は常にまわりの顔色をうかがい，流れに乗ることを強いられる．多数派は常に正義であり，異を唱える者は排除される．いじめの正体は空気です．」と言っていたのを思い出しました）．

このようなチャレンジを抑制する風潮にあるから，日本の社会は発展しないどころか，自殺者を多く生み出す魔物と化しているのではないのかと考えています．実際に，私の父も会社で受けたパワハラで自殺しました．優しい父でした．私は父が自ら命を絶ったのではなく，会社に，空気に，日本の社会に殺されたのだと今でも考えています．罪のない父は紛れもない日本の社会の犠牲者です．そして今，まわりは，いや日本の社会は無意識のうちに私に父と同じ轍を踏ませようとしています．「父と同じ轍を踏むな．」と表面的な言葉を口にしながら．特に悪気なく，むしろ良かれと思ってそうしているというのが怖いのです．

私はこの春に地方大学を卒業し，関西圏の大学院に進学しました．一度きりの人生，私は自分の可能性を広げ，伸ばすために挑戦したつもりでした．しかし，進学してから想像以上に（特に人間関係の問題において）しんどい思いをすることが続き，これまで何度も大学院を辞めたいと思いましたし，今でもそう思うことがあります．でも，もし仮に辞めたらどうなるか．就職は厳しくなるし，世間の目はいっそう厳しいものとなるでしょう．だから，俗にいう「辞めたくても辞められない」状況に陥ってしまっているのです．かつて抱いていたチャレンジすることに対する熱い気持ちもいつしか覚めてしまうようになり，今では何をするにもおっくうになることがあります．

この勢いでさらに言えば，私はこのしんどい思いを経験したことにより，日本の大人という生き物が信用できなくなりました（もちろん信用できる，優しい方も多くいらっしゃいますが）．まだ就職していないので甘い考えだといわれても仕方がないのかもしれませんが，私は日本が忍耐・我慢を美とする国だととらえています．「仕事（私で言えば研究）はしんどいのが当たり前！」と言いますが，本当にそうなのでしょうか．私は幼いころからまわりから変人扱い（いじめではありません，いい意味で）され，常識を疑い，まわりとは違う行動をとる，あるいは俗にいう「独特な，個性的な考えを持つ」ことが多いです（もちろん，これまで理不尽ないじめに何度も遭いましたが）．そして今，この常識を疑っています．仕事に対するしんどさというのは，「仕事はしんどい（ただ単にしんどいだけ）のが当たり前！」と言っている，この常識を疑わず思考停止している日本の大人自身が，その考えを持っているがために無意識のうちにしんどさを生み出しているのではないかと．そもそも望んでいないはずの言葉の表現や意識そのものが，知らず知らずのうちに望んでいない残酷な現実を生み出しているのではないかと考えるのです．誤解を招く表現になったかもしれないので補足すると，逆にいえば「仕事は楽しい」という考えを少しでも持つことができれば，完全には至らなくとも仕事に対する取り組み方や職場での人間関係の問題が少しは改善するのではないかと考えています．もちろん，興味のない仕事，やる気の出ない仕事をされている人々が圧倒的多数を占めているということは存じています．そこで，まず人間関係の問題を少し改善することはできないのかと考えるのです．この問題は，自身の心持ちをほんの少し変えるだけでも大きく変わるのではないかと思います．人間の悩みごとの大部分は人間関係に起因しているといわれています．だからこそ，和を重んじる国日本なら人間関係の問題をほんの少しだけでも改善するパワーがあると信じているのです．後半で再度述べますが，生まれつき持っている能力や考え方に埋められない差がある以上，いじめや人間関係の問題は完全にはなくならないと思います．ほんの少しでいいんです．ほんの少しでいいのでこの問題を改善していくことはできないでしょうか．思考を停止させることは簡単です．精神的な負担も軽く，気持ちも非常に楽な状態に保つことができます．なぜなら，まわりの多数派の意見や考え方に合わせればいいだけなのだから．でも，結果としてこのような息苦しく，自殺者を多く生み出す社会が形成されているということは日本に大きな損害だと考えるのです．そもそもどんな仕事も，ほかの人を喜ばせ，それに対してしんどさ以上の誇りを感じることができるものであるはずなのに．サポートしたらサポートされた側に喜ばれるし，サポートした側も気持ちよくなるでしょう．なのになぜチャレンジする人をサポートせずに，その人の失敗を非難するのでしょうか．日本は助け合いを重んじる国だったのではなかったのでしょうか．日本はいつから未来ある人々に対してこんなにも冷たい国になってしまったのでしょうか．（決して同情を求めているわけではありませんが）．

私は（このまま順調にいけば）おそらく約一年半後に社会人になっていることでしょう．企業研究も進めていっています．しかし，そこにまわり（特に家族）の大企業・有名企業に行ってほしいという悪気のない，無言の圧力・期待が私の心に重くのしかかってきています．これもおそらく多数派の意見なのでしょう．その結果，例えば仕事がしんどくなった場合，

まわりの期待に沿って大企業・有名企業に入る⇒しんどくなる⇒相談で「仕事がしんどいのは当たり前！」と言われる（まわりの思うようになっているうえに，その考え方自体が当たり前であると考えているから）⇒辞める⇒「自分で選んだのだから責任持て．私は知らない．」⇒「え？汗」

となるのでしょう．逆に，自分で選んだ仕事がしんどくなった場合，

自分の意志で中小企業入る⇒しんどくなる⇒相談で「しんどいのは当たり前！」と言われる⇒辞める⇒「自分で選んだのだから責任持て．私は知らない．」

となるのでしょう．（後者のほうが比較的納得しやすいとは思いますが）．いずれの選択肢を取ろうにも，同じような結果が待っている可能性が高いということ．その人の人生に責任持ってくれるわけじゃないのにその人の人生を制御しようとする．それでもって思考停止した廃れた意識でチャレンジする人を潰す．だから日本の大人は信用できないのです．それでも私は弱いから，まわりの無言の圧力により，無意識のうちに父と同じ轍を踏もうとしているのかもしれません．

生まれつき持っている能力や考え方に埋められない差がある以上，いじめや人間関係の問題は完全にはなくならないと思います．特に私のような少数派に属する人間にとってこれは深刻な問題です．しかしながら，そこで思考を停止させてしまっているから，これらの問題が無くならないどころか逆に増えてしまい，結果としてチャレンジを抑制し，自殺者を多く生み出すことにつながっているのではないかと考えています．だからこそ，ここで一度常識を疑ってほしいのです．「本当にこのままでよいのか．本当にこれが正しいのか．」と．「現実を見ろ．社会は厳しい．お金を儲ける以上，しんどさや理不尽に耐えるのは当たり前！」と言う前に，この日本の社会が生み出しているいじめや人間関係，自殺者の問題を真摯に，真剣に見つめ，考えてほしいのです．もう一度言います．「本当にこのままでよいのか．本当にこれが正しいのか．」と疑ってほしいのです．少なくとも私自身は，自殺者を多く生み出すこの日本の社会の風潮や考え方のすべてが正しいとは思えません．それでももし「現実はそう簡単には変えられない．」と言うのならば，日本の社会はその程度の，そこまでのものだったのだと父を殺された私は考えます．「塵も積もれば山となる」と言います．いきなり大きなことを成し遂げるのは誰にとっても難しいことであると思います．だからこそまずは自分のまわりから，小さなことから改善していってほしいのです．表面的な，口先だけの言葉はもうたくさんです，聞き飽きました．日本の社会は全くと言っていいほど変わっていないと考えています．もうこれ以上，私の父のような社会の犠牲者を日本から生み出してほしくないのです．もうこれ以上，澄んだ心を持つ優しい人々やチャレンジする人々が私の目の前から消えてほしくないのです．「死ぬな．生きろ．」なんて表面的な，無責任な言葉を口にする前に，学校で学んだ道徳の本質を身につけた澄んだ心を持つ優しい人々やチャレンジする人々がそう思わないような社会を日本に形成してくださいよ．そうでなければ，「一人ひとりがかけがいのない命・存在」という言葉は嘘になると思いますよ．日本の社会はいつからきれいごとと嘘であふれた汚いものになってしまったのでしょうか．みなさんが考える俗にいう平和な時間は今の日本の社会に流れていますか．私自身は，自殺者がこれほど多く生み出されている日本の社会に平和な時間というは本当の意味では流れていないと考えています．戦争も自殺も人が亡くなっているという点では同じことでしょうから．今の日本の社会は，物質的な面ではどんどん豊か（便利）になる一方で，精神的な面ではどんどん貧しくなっているのではないかと考えています．

生きていく以上，不本意な気持ちとの遭遇は避けては通れない場合が多いと思います．しかし，考え方次第で少しは改善できるのではないかと考えています．考え方が変われば行動が変わる．そして，うまくいけば風通しもよくなることでしょう．「人は一人では生きていけない」とよく言いますが，そう言うのならぜひこの常識を疑い思考を停止させないでほしいと考えています．そしてこの先の未来，少しでも多くの人々がためらわず積極的にチャレンジできるような，澄んだ心を持つ優しい人々が少しでも多く，長く生きていけるような社会が日本に形成されるよう，私は私なりに努めていくつもりです．だからみなさんには常識を疑い，思考を停止させないでほしいのです．反感を買う表現になるかもしれませんが，私は今の日本の社会が学校でいう「いじめっ子が肯定され，いじめられっ子が否定・非難される」ような社会であるととらえています．そうでなければ，理不尽な袋叩きや人間関係の問題なんて起こらないし，自殺者が生み出されることもないはずです．「転んだ人を笑ってはいけない，彼は歩こうとしたのだ．」という言葉を遺した方がいらっしゃいます．だから少数派を，チャレンジする人を一方的に即座に否定しないでほしいのです．「みんな違ってみんないい」と言いますが，今の日本はそうはなっていないと思います．「多様な価値観を知ってほしい」と言われたこともあります．耳は傾けますが，その言葉を鵜呑みにすると多数派の意見に私自身が縛り上げられ，自分を見失いそうな気がして怖いのです．これまで日本の多数派の人々に何度騙され，いじめられ，仲間外れにされてきたことか．それでもって「騙されるヤツが悪いんだ！」と言う．だから日本の大人は信用できないんです．もう一度言います．日本はいつから未来ある人々に対してこんなにも冷たい国になってしまったのでしょうか．

私にとっては日本よりもむしろ海外の，異文化の価値観を知り，受け入れることのほうがずっと楽なのです．実際に，留学先のカナダで出会った友達（日本人も含む）や学部生として在籍していた大学で仲良くなった留学生の友達とは別れてから一年経った今でも連絡を取り合いますし，また会えると信じているので英語の勉強も楽しく継続できています．むしろ，日本だけにとらわれず，もっと広い地球規模での世界を知りたい．そう考えると，こんな日本という狭い汚い冷たい世界で生きている自分がばかばかしくなります．こんな息苦しい日本を飛び出してはやく世界に出ていきたい．

勢いあまって長ったらしい支離滅裂な，読んでいる人々を不快な気分にさせてしまうような失礼な文章を書いてしまいました．誤解を招く表現も多数あったことかと思います，申し訳ございません．（おそらく少数派の，非難の対象になる文章になったと思いますが），このような拙い文章を最後まで読んでくださり本当にありがとうございました．私の声はこの文章を読んでくださったほんの一部の人々にしか届かないかもしれませんが，少なくとも私自身がこの先も，私がこれまでに出会った心無いことを言う大人や気分屋な大人，そして平気で他人を傷つけ，蹴落とすような大人にはならないようにと切に願っています．私自身を含む少しでも多くの人々が私の父と同じ轍を踏まないように．最後にもう一言だけ．表面的な，口先だけの言葉だけ並べて，なおかつまわりに合わせてばかりいては，日本の社会はこの先も変わっていかないと思います．この拙い文章を読んでくださった人々の中から少しでも多くの人々が行動を起こされ，日本の社会が少しでも多くの人々にとって暮らしやすい，生きやすい場所，世界になっていくよう心から願っています．私も微力ながら，できることから取り組んでいきたいと思います．父の死を無駄にしないためにも．遠く離れた場所にいても，お互いそれぞれができることから取り組んでいきましょう．もう一度言います．このような拙い文章を最後まで読んでくださり本当にありがとうございました．