いっぱい走ったら、休めばいい。人生は長いのだから、一年ぐらい足踏みしてもいいのかな

今年は就活をしないことにしました。公務員志望でしたが、一年大学にいきながら予備校にいき、来年国家試験を受けることにしました。自分でいうのもなんですが、今年も十分国家試験に合格すると言われていました。勉強が好きで、苦痛じゃなかった。だけど、小さい頃からずーっと期待されてきたため、心が疲れて壊れちゃったみたいです。
予備校にいっていいよと言われた時、すごく安心しました。両親は、私を愛してくれてると思えた。
心が疲れて、おかしくなった私に手を差し伸べてくれました。私が元気だったらそれでいい、そう言ってくれました。
だけど、みんなが頑張って就活している間、私は一人勉強なんて辛い…社会から取り残されたような気がして、昨日は眠れませんでした。午前３時から空を見つめて色んなことを思い出しました。
冷たい空気は、高校生の部活の遠征を思い出す。頑張って頑張って、頂点を目指した。血も吐いたし、胃に穴があいた。骨も折れて、肉も裂けた。それでも走り続けて、全国に出れた。
国体にも出て、県を背負う責任の重さを知った。
午前４時、まだ暗い。新聞配達のエンジン音が聞こえる。大学に入って初めてできた彼氏を思い出した。
彼氏は何人かいたけど、初めて人を心から好きだと思えた。永遠を信じ、ずっと一緒だと思っていた。そんな彼とは、些細な喧嘩で別れた。夜明けまで話し合って、沢山の涙を流した。新聞配達の音が聞こえて、彼氏と「もう新聞配達が始まったよ」と少し笑い合った。結局別れて、未熟さを改めて感じた。
午前５時、空は白ばみ始める。この空は、小学生の合宿を思い出す。将来自分が全国に出ることなど知らず、ただ好きだからという思いだけで競技に取り組んでいた。午前５時なんて時間は未知の世界で、少しどきどきしながら外をランニングしたのを覚えている。仲間と将来の夢を語りながら走った幼い私に、誇れる私になっただろうか？
午前６時、人々は活動を始める。どこかから雨戸を開ける音や、誰かが出かける音がする。父が起床し、出勤準備をする音が聞こえる。母が、朝食を作る音が聞こえる。私を守るために両親は、こうやって毎日働いてくれている。国家公務員の頑固な父。先生の優しい母。私が下宿先で寝込んだ時、夜中の高速道路を車で走らせて飛んできてくれた両親。自分がこうやって生きてきたことは、両親の愛によっての小さな奇跡。
感謝なんて恥ずかしくて出来ないけど、来月の銀婚式はご飯をご馳走するつもりです。花束を渡して、ケーキも出して、自分なりのありがとうを伝えたい。

空は時間と共に流れていく。またとない今日を有意義にすごす…こう言うことは簡単だけど、なかなか大変なこと。いっぱい走ったら、休めばいい。
人生は長いのだから、一年ぐらい足踏みしてもいいのかな。
先が見えなくて不安になるけど、自分なりに頑張ればいいのかな。
人それぞれ思うことはあるでしょうが、これが私が感じた夜明けです。
皆様も、今日も一日元気に過ごしてください。