久々に書きたいことがあって、宛名のないメールを開いた。
母が高血圧症になってしまった。死に直結するわけではないが、軽い症状でもなく、私含め家族は皆深刻に受け止めている。
旅行に行くつもりだったけれどもそれも行かないほうがいいのかもしれない。この先も長期間の旅行は難しいかもしれない。それどころか、何か新たな病気を併発してしまって長生きできないかもしれない。
元を辿ると、病気になってしまった原因は母をとりまく環境にある。
私が小さい頃から、母は父に連日のように怒鳴られていて、義両親からもひどい仕打ちを受けてきた。人格否定は当たり前で、姑から靴を投げられることもあったという。
その結果、母は精神を病んでしまった。病気になった母に子供を育てることはできないと言って、父と祖父母は、私と兄を母から引きはがして別居させた。それも相当ショックだったと思う。私だって母と幼少期を過ごせなかったことを今でも恨めしく思っている。祖父母は私に虐待もしてきて、それはきっと母にとっても辛かったことだろう。
母は治療のために服用していた薬の副作用でみるみる太ってしまった。
私からすれば、母がこんな状態になってしまったのは父とその両親のせいだ。
母はもともと明るく悪く言えば能天気な方で、精神病とは縁遠い性格のはずだ。
しかし妄想や幻聴といった症状に悩まされるようになり、今でも月一回は通院している。感情の起伏も薬で抑えられてしまって、本来の母は永遠に失われてしまった。たまに発作のようにいてもたってもいられなくなるようで、足をバタバタとさせることがある。それを不気味だと思って嫌悪してしまう自分がいる。
父と結婚してしまったせいで、母は人生を台無しにされたのだ。
病気になってしまった母に対して、父は「前からずっと注意していたのに生活習慣を改めなかった自分が悪い。治療費は払わない」と突き放した。そのくせ、病気になったのは肥満のせいだ、指導してほしいとクリニックに長文の手紙を押し付け、首を突っ込みたいところだけ突っ込もうとしてくる。
確かに父は口酸っぱく、今の生活を続けたらそのうち病気になる、と警告し続けてきた。
一方、薬の副作用で太りやすくなることもまた事実だ。私自身、病んでいた時に太ったことがあるので痛いほどわかる。甘えている部分もあるが、自分では抑制できない側面もあるのだ。
そもそも父のせいで薬を飲むような羽目になったのに、精神病になってからも怒鳴るのをやめなかったのに、父は自分のせいではないと思っている。
母を散々苦しめてきた義両親もすっかりボケてしまって、自分の仕打ちなど覚えていない。ボケていなかったとしても、元々自分達がしてきたことを悪いと微塵も思っていなかっただろうが。
母が、「結婚してからは本当に不幸な人生だった」「私と兄に逢えたのはよかった」と言ったとき、どうしようもなく悲しくなった。
幸い意識を失うような発作は今のところ起きていないが、母のことが心配でたまらない。
せめて父がもう少し母に優しくなってくれればいいのに、と願うことしかできない。
言い争いを聞くのが嫌で、就職を機に親元を離れてしまった自分を恨む。
母と私を苦しめてきた父と祖父母は、何も省みることなく大きな病気を患うこともなく死んでいくんだろうか。やるせない。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください