1月の中頃。
もう神社に出入りする人も少ない。
空気はまだ冷たいけど日差しは暖かい。
それは、浮かびながら、ほのかに漂う梅の香に誘われて、境内の入り口まできた。
濃い桃色の梅の花が綻びはじめている。
それはそれらを気に入り、その辺りを漂う。
しばらくすると、そこを人が通りがかり、参道を歩きはじめた。
人は、話したり、ころころとわらったりしながら歩いている。
それは、そんな空気や声がなんだかすきだから、ゆらゆらたよりなげに漂いながらそのあとについていく。
チャリンッ
木の箱に硬いものが落とされ、
ジャラジャラジャラッ
鈴の音が鳴る。
てを叩く乾いた音がして
人は静かに何かを祈る。
しばらくするとまた人はころころわらいながら、きた道を戻る。
それもまたゆらゆらとそれに続く。
入り口近くの小屋まで戻ると、人は、桜の刺繍の小さな布袋を手にし、木箱の中から折り畳まれた小さな紙を一つとった。
しばらくそこに留まり、話したりわらったりしたあと、紙を細長く折って、藁紐に結びつけた。
わらいながら階段を降りて去っていく人を、
そこに生まれ、そこから出ることのないそれは見送った。
鳥居と、白い二匹の狛犬と、二つの赤い鯛の紋の提灯の間から。
側の小川では、つるつるとした水が、小さな音を立てて流れていた。
二人の姿が見えなくなると、また、それはゆらゆらと、たよりなげに浮かびながら、漂いはじめた。
「思い出小箱[遅い初詣]を材料に。」
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください