人に距離詰められるのが怖い。
逃げたくなる。
だけどそれがもはや私に何ももたらさないことを私は知っている。
だけど、やっぱ逃げたいよなあ。
自分たちはもうすっかり打ち解けあっているよね? という風に来られると、その瞬間にすごい逃げたくなる。その後距離をとってしまうかその距離感に慣れるかはケースバイケースだけど。
自分だってそういう風に振る舞ったりするくせにね。自分は良くて相手はダメなのか。よくわからないな。
悪性の細胞のように増殖していく恐怖。
どうせ、それもこれもある特定の人間、すなわち姉が私に植え付けた身体的な反射の習慣に過ぎないのだろうが
だけど私の頭の中は本当にそれが危険である可能性を一蹴できない。いつだって50/50。そこに立って私に親しみを込めて近づいてくる人間に、いつだって私はすこし姉を幻視している。のだと思う。多分。
親密さを装った干渉、操作、強迫。
挙げ句の果てに、それらを拒否したときに起こる姉の果てしないように思えるエネルギーでなされる癇癪。言い返すだけ削られるこちらの体力。自己効力感。
こんなの、親密さやそれに関するものを厭うとまではいかずとも、恐怖するに至るのには十分すぎるような気がする。
弱い人間って、なんで人を傷つけることに対してだけはこんなにも強くなれるんだろう。不思議。
もっと年が近かったり、あるいは私の方が年上だったら、きっとその強烈さも希釈されて、こんな面倒ごとに煩わされることもなかったのになあ。まあたらればを唱えたところで仕方ないけど。
てきとーなこと抜かしてんじゃねーぞてめーっつってポカっと、一回くらい殴りたかった、本当。でも、うーん、自分が年上だとそれだけでめちゃくちゃ恨まれそう。まあお互い様か。
今からでもどつく機会くらいあったらよかったのに。残念ながら、今はもうあっちも変にいい子ぶって小賢しくもこっちの機嫌をある程度は伺うようになってきたから無理。
絶対、絶対、絶対、絶対、今姉と殴り合いの喧嘩したら人が距離詰めてくることに対する恐怖が消えると思う。彼女筋力も体力も体重もないから絶対勝てるし。
なんて、よくわからん確信というか盲信をしている。
親密さや近距離に対して自分は全く為す術を持たない
おそらくそういう思い込みがここまでこの私の身体をこわばらせるのだろう。
だから私が優位に立ちたいんだ。姉という存在に対して。そうしてしまえば、もう、私の恐れるものなんかないから。
姉のことを恨んでるとか、そういう言葉で一括りにできる段階はもうとっくに超えていて
「それが犯罪にならないなら、姉のことは私がいつか殺して”あげよう”!」
って言葉がすっと頭の中に出てくるような、そんな感情。これは果たしてなんていうべきなんだろうね。
でも言葉にしたら落ち着いた。
彼氏と距離を置くことになったのも半分ちかくはこれが原因だろうし、あとは直近で、友達と距離が縮まるタイミングがあってまた怖くなってたから、溜まってたモヤモヤを吐き出せてスッキリ。
最近は悪い意味での「思い出すこと」も減った。
空っぽで霞んだ頭はもうずっとそのままだけど。こんなでも、きっと前に進めてるよね。きっと、そうだよね。ちょっと、虚しいけれど。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください