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小説「相乗り夜汽車は何処へ行く」星影編 第三項

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みんなが料理やプレゼントに心を踊らせるクリスマスイブの夜、僕は家の外に追い出されていた。
「うぅ、寒い……。」
悴む手にはぁっと息を吐くと、そこらが白く染まった。
今日は僕、何も悪いことをしていないはずなんだけどな。
料理も終わらせたし、お風呂も掃除したし、洗濯も終わらせたし。
今日はイベントがあったらしいし、機嫌が悪いのも仕方がないのかと自分を納得させる。
首元に風が入り込んできたので、タートルネックを引き上げた。
「あ、お父さん。」
気がつくと、残業帰りのお父さんが居た。
「お願い、僕も入れて。」
「……嫌だ。そんなことしたら、俺が穂波に怒られるだろうが。」
「ねえ、僕、すごい長い間、外に居たんだよ。これ以上居たら死んじゃうよ。」
途端に右の頬が熱くなった。
いつも僕に無関心なお父さんに、殴られたのは初めてだった。
「俺も穂波も、お前が生まれることなんて望んでなかったんだよ。」
「じゃあなんで……。」
「俺が穂波をアフターでホテルに誘ったからだよ。ったく、穂波もピル飲んどけよな。」
すると、家の中から物凄い物音が響いた。
僕を追い出したお母さんが暴れ出すのは、日常茶飯事だった。
『孝四郎はなんで彼奴に構うのよ!』
叫んで、壁を殴って、物を壊していた。
「じゃあ俺はこれで。」

視界が狭まり、手足が上手く動かせなくなってきた。
力を振り絞って空を見上げると、皮肉なほど綺麗な星が煌めいていた。
僕は泣いた。悲しかった。
泣いて、泣いて、疲れて寝てしまった。

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