母は「あなたは神様に愛されている」と言うけれど、それならどうして僕は脳に障がいを持って生まれたのか。
誰だって生きるのに苦労するモノなんて欲しがらないのはわかっているのに。
「障がいは個性!」なんてニコニコ笑いながら言えるのなら僕と同じ脳味噌の人間になってバカにされてみて欲しい。
手足を失った人が義肢を身に着けて歩こうとする姿を見て感動するのなら、障がい者がどれだけ苦しい生活をしなければならないかなんてわかっている筈なのに。
もしかして神様に息子が愛されていると思わないと母もやってられないのかな。
せめて親孝行くらいできる人間に生まれたかった。皆と同じように誰かの役に立つ人間になりたかった。