ノマド「で、負けた俺達はA国の軍兵が喜んでる間に駆け出して隠れて隠れて隠れて捕まった、って訳」
そう言いながらノマドは自嘲気味に笑った。
ノマド「女の子の事も如何でも良くなって放って行っちゃったよ、やっぱり人間最終的には自分なんだ」
『最終的に自分と言う事は否定出来ない、、、しかし、本当に少女の事はどうでも良くなったのか、、、?』
ノマド「そう言ってるじゃん」
『では何故、お前は今にも泣き出しそうな顔でいるんだ?』
ノマド「はっ、、、?気の所為だよ、、、アンタの気の所為」
『そうか、、、、、、これは俺の一つの見解なのだが___』
“其の少女はこの世を去った”
そう言った瞬間、ノマドが瞳を見開いた。
『少女とは一緒に駆け出したが、其の少女は運悪くA国の発砲の餌食に、運良く当たらなかったお前等は必死に逃げようと足掻く___』
“少女の亡骸を抱いた儘”
ノマド「うっ、五月蝿い五月蝿い!お前には何も分かんないだろ、、、!あの時の恐怖も、絶望も、、、!」
後ろを付いて来ていた筈の外道丸も何処かに消えた。
傍に居た筈の温もりも消えた。
お前には何も分からないだろ?!
あの時俺達が味わった恐怖を、、、!
ノマドが苦しみを消すかの様に叫び続ける。
分かるよ、お前の其の苦しみ。
分かるよ、温もりが消えた絶望。
だから、、、俺にも其の___