藤の花の香りがするの死にたくなります。
幸せだと死にたくなります。
仕事の待ち時間に社用車の中で背もたれを傾けてぼーっとしてる時に空が青空だったり、網戸だけにしている夕方に吹き込んだ風が気持ちよかったり、ただ静かに何もしていなかったりすると、とても穏やかでとても幸せで、そしてとても死にたくなります。
私は夏が好きですが、夏に幸せはありません。
幸せは、秋の夕風のように小音で、冬の白熱電球のような温かさで、春の藤の花の匂いがするものです。
いつの日か、人通りのない狭い場所で、低めにそして少し多めにに藤が自生している場所を見つけて、そこで静かに死にたいです。