腕を切るのは痛くなかった。
リストカットは、こわくなかった。
でも、初めて痛いと思った。
リストカットを打ち明けた友達から、カミソリを宛てたら痛かったよ、って連絡がきた。
僕が痛くないって言ってたから試したって言ってた。
その時僕は、なんてことをしたんだって思った。
友達を傷付けてしまった。
しかも女の子だ。
他人のリストカットって、こんなにも、辛いものなんだって初めて反省した。
打ち明けなきゃ良かった。
あいつの友達になんてならなきゃよかった。やっぱり僕なんかが誰かと仲良くなろうだなんて思っちゃいけなかったんだ。
痛い。痛いよ。
こんなにも自傷行為が痛かったなんて、知らなかった。
なのになんでやめれないんだよ
痛かったね。
でも、そんなに自分を責めないでいいんだよ。
そのお友達が、自傷しようとしたのは、君のせいじゃないよ。
だって、まったく自傷する気がなかったら、いくら他人に「痛くないよ」って言われても、実際にやろうとは思わない。
そのお友達の中に、色々な悩みや葛藤があって、実行してしまったんだと思います。
そして、実際、痛かったんだよね?そのお友達は。それなら、もう、そのお友達はリストカットしないんじゃないかな。
それは、誰にも分からないけれど……
私も、リストカットしています。
でも、怖くないんだよね、自分を傷付けることが。痛くない。逆に、リストカットで自分が救われているように感じるから、切るんだよね…。
リストカットして、痛かった、って言ったそのお友達にも、色々な悩みがあったんだと思います。
だから今度は君が、そのお友達のよき理解者になればいいんだと思うな。
きっと、そのお友達も、苦しんでる。
それを、リストカットという形で表したんだよ、きっと。
だから、君が、そのお友達の心の痛みを癒やしてあげらるように、例えば話を聞くとか、すればいいと思います。
自分を、責めないで。
君は悪くない。
私もリストカットしているけど、いつかやめられたらいいですね。
あせらずゆっくり、行きましょうよ。