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消えたいと思いながら10年以上生きている。最初に消えたいと思ったのは中学生の時だった。自己嫌悪に陥り消えたくなった。「死にたい」ではなく「消えたい」。

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最初に消えたいと思ったのは中学生の時だった。自己嫌悪に陥り消えたくなった。「死にたい」ではなく「消えたい」。死ぬと周りの人に迷惑がかかる。母は極端に過保護であったが、幸運なことに両親が自分のことを愛してくれていることは理解していたので、自分が死ぬと母は自分自身を責めて病むだろうと思った。父も兄も悲しませたくなかった。だから自分が最初からいなければいいのにと思った。

 一度消えたいと思うと、それが癖づいた。学校では成績優秀な生徒会長、家では反抗せずにいい子であろうと努めていたが、心の中では常に消えたいと思っていた。学校生活では、いわゆるクラスのリーダー的ポジションで友達の相談にも多く乗った。その度に友達が言って欲しそうなことをアドバイスした。家に帰ってきて、親の喧嘩等で雰囲気が悪くなっていたら、タイミングを見計らっておちゃらけて場を和ませようとした。まるで何も考えていないかのように。思えば、この頃からずっと相手が求めていることを察して、そうしようとしていたと思う。

 高校生になった。県で二番目の進学校だった。家から近く母親もそこに行って欲しそうだったのでそこにした。すぐに友達もでき、そのうち彼女もできた。家族との関係も表面上は良好だったように思う。ただ、自分の本心を言える相手は誰もいなかった。友達も所詮他人で、家族には心配をかけたくなかった。何より自分個人の考え方の問題であるし、言ったところで何も解決しないのがわかっていた。見えないものは無いのと同じ。自分が人の心が読めないように、人も自分の心は読めない。だから、ひたすら自分の感情を消して、求められる理想像でありつづけた。もちろん、完璧に理想像であることは不可能であり、それが返って自分が根っからのそのような人間であることに信憑性を持たせた。心の中では、いつも消えたかった。理想像へのプレッシャーではない。自分が生きていることで、必ず誰かが傷つき嫌な思いをしている、いわば、「自己の加害性」を考えていた。例えば、自分が生きているだけでお金がかかりその負担は親は行く。自分が高校に受かったことで落ちた人がいる。よく「周りに迷惑をかけたとしても、それ以上に周りに幸せを与えている」「生きていてくれるだけで周りは嬉しい」というような話を耳にするが、仮にそうであったとしても、マイナスを無くすことはできない。そう考えていた。この頃からアムカが始まった。ただし、バレないように薄く。治ってきたら同じ箇所をなぞる。これの繰り返し。おかげで、小さな線が2、3本ついているだけだった。アムカをすると、痛くてゾクゾクして身震いする。その身震いと共に嫌な思いがすっと抜けていく感じがした。

 高校を卒業して、地元の国立大学に入学した。母親はとても喜んでいた。親元を離れることで何か変わるかもしれないとも思ったが、一人暮らしするには多くのお金がかかり、こんな自分のためにそこまでしてもらうのは申し訳ないと思った。大学では、自分がやりたいことをやっているように見せるために、未経験の部活に入った。勉強も部活も楽しくはなかったが、タスク処理だと思えばいつのまにか終わっていた。また、バイトも始めた。得たお金は、自動車学校や教科書、また、必要なものを全て自費で賄わなければならない学科だったので、それらに消えた。ただ、バイトをすることで少しでも周りの負担を減らせているように思えて少し楽になった。大学の4年間は勉強、部活、バイトで消え、卒業時には、体育会系部活の元部長でGPAが学科2位という文武両道の人間が出来上がった。客観的にみると、優秀な肩書を持った人間にみえるんだろうなあと漠然と思った。しかし、自分は向上心や主体性がなく、優秀な人間ではないことはわかっていた。もちろん、それを言うと嫌味に聞こえてしまうのもわかっていたから心の内に留めていた。客観的にみて自分が優秀になればなるほど「自己の加害性」は大きくなる。一方で、求められる理想像に努めれば務めるほど、客観的にみて自分は優秀になっていく。側から見れば理解されないであろうこの矛盾を抱えながら、消えたいと思わない日はなかった。

 そして、大学院に進学し今に至る。自己の希消念慮(?)に着目しながら、つらつらと簡単に半生を書いたが、読み返すと改めて自分の他責思考がよくわかる。全ての行動原理が「人に迷惑がかかるから」「求められているから」であり、そんな自分に一層嫌悪感を覚える。また、解決しないとわかっているから相談しないと言いながら、匿名で発信するあたりも嫌悪する。

 今後も自分は消えたいという思いを抱えつつ生きていくだろう。自己を嫌悪し、ひたすら周囲に申し訳ないと思いながら。

ここまで読んでくださった方、取り止めのない乱文を読んでくださり、ありがとうございました。

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ななしさん

小瓶を拾いました。
誰かも分からないような人間から言われても迷惑かと思いますが、とても自分に似ていると思いました。私も貴方様と似たようなことをし、同じような思考を繰り返すことな多いです。ですが、私はそれらを上手く文章化出来ません。貴方様の文章は、貴方様の心を表すと同時に、私の心をも表してくれるような気がしました。
匿名で心を解き放つことは、決して悪いことではないと思います。私は貴方様が流してくれた小瓶と、縁に感謝しています。

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