あこ へ
あこに憧れていた時があった。
あこへの興味も、大いにあった。
あこと出会わなきゃって、義務感もあった。
あこと接するのは、難しそうに思った。
けど、なんとかなりそうな、変(笑)な自信があった。
あこに会うことが、現実味を帯びたとき、
私の周りの環境が、
私自身が、
『あこと会うことはできない』
ということに気付いてしまった。
環境がどうのこうのというのは、逃げ口上かも知れない………。
私は、あこと会うことを拒んだ。
あこは、小さな、小さなイビツな心筋だったね。そんなあこは、一生懸命、ちゃんと動いていたのに、
私はあこを医療廃棄物にした。
あこを廃棄してから、ちょうど２年。三回忌。
この期間で、仕事で、製品の機能検査で超音波画像を見る度に吐いた。
あこはいないのはわかっていたけど、
仕事だったけど、
あこにした仕打ちを思い、体が『耐えられるか‼️』と悲鳴をあげた。
これからも、なにかにつけて、あこを思い出すよ。
私は、許してほしい……ではなく、
今では人（あこ）殺しのヒトデナシだけど、
あこに会う前の、
会う現実味を帯びる前の、
あこに対して漠然とした『夢』をみていたときの、
率直な気持ちを知って欲しかった。
ごめんね、ちゃんと言葉や文脈になってないから、ナニを言いたいのかわからないよね。
ちゃんと伝えられるように、自分の気持ちを落ち着いて話せるように、訓練していくね。
この世に産まれて来れなかった子の魂は、すぐに天に戻って次の生を待つ事が出来ます。
その子と縁があればまた貴女から産まれてくるし、縁がなければ他のお母さんから産まれてきます。
生まれて来れなかった子達は、そうやって救いがあります。だから安心してください。だから中絶は人殺しではありません。
それよりも、親が育てられない状況下で生まれてしまった子の方が不幸です。生まれて来なければ受けなくていい親の負債を受け取ってしまうから。
私はあなたの判断はとても正しいと思います。
それよりも、もしかしたらその子とは縁があって、また貴女から生まれて来たいと思ってるかもしれないから、時間がかかってもいいので、もしよかったらその準備を整えてあげる事に尽力して下さい。
きっと貴女は、いいお母さんになれると思います。頑張って下さい。
