自分はあまり欲が無い人間だとずっと思っていた。
清貧に生きるということは自分の性に合っていたし、とても良い考え方だと思っていた。今でもそう思っている。
現実的に身の丈に合った生活をすることはとても重要で、そこを見誤ると借金などをして自ら破滅してしまうこともあったりする。
でも、実は少し違うんじゃないかと最近思い始めた。
欲が無いのではなく、お金を使うことが怖いんだということに気が付いた。
では何故お金を使うことが怖いのかと考えてみたら、やっぱり過去の経験が今の自分に作用していると思った。
自分語りになるが私は一時期、ホームレスをしていた時期があった。
大体の人は想像出来ると思うけど、それはとても辛くて、苦しく、孤独で絶望的なものだった。
唯一幸運だったのは気温の高い夏の時期だったこと。もし冬にホームレスを経験していたらもっと辛く、もしかしたら死んでいたかもしれない。
ホームレスは良い経験だった。身近にある物の重要性、雨風を凌げる家や蛇口を捻れば出る水、空腹を満たせる食料や身体を綺麗に出来るお風呂などの有難味に気付かせてくれた。今、こうして自分が生きていてこうやって文章を書けるのもただ偶々運が良かったからだと思う。他の人でずっとホームレスをやっている人たちもいるからね。
良い経験だったけどもし、今もう一度ホームレスになれと言われたらやっぱり二度とホームレスは経験したくないよ。辛いからね。
家庭が崩壊した時に親が危ない所から借りたと思われる見知らぬ借金を肩代わりさせられた経験も影響があるかな。
それで、そういう経験があって お金を使うこと=お金を失うこと を恐れるようになってしまっているんだと思う。
実際、自分は借金なんて一度もしたことがないし、借金をしてまで物とかを欲しいと思わない考えになった。余計な物は買わず、必要な物だけを買う。
でも、本当は欲しい物はたくさん有るんだよね。
人間ってとても欲深な生き物だから欲を出したら本当にキリが無い。例えば億単位のお金がもし手に入ったら抑えきれない欲望に忠実になって絶対使って色々と買ってしまうと思うよ。
人は日々欲望と戦いながら生きているんだなと感じる。
なんかこうやって書いていると人間って本当に色々な様々なものと戦いながら生きているんだなって思える。
自分自身だったり、他者だったり、病気だったり・・・。
現在進行形で戦争も起きてるし本当に戦いばっかりだね。
厭世的にならずに楽観的に生きて行く事がとても難しいと感じるね。