小さい頃から、自己肯定感が低かった気がする。
誰かに必要とされたかった。
大人になって、他人との距離感が掴みにくくて苦労して。
でもそれなりに何とかやってきた。
結婚して、夫の実家の家業を手伝うことになり、ろくな給料も貰わず働いた。
私の中には、『必要とされたい』という感情があったと思う。
ある時、現代の医学では治らない不可逆の病がわかった。
命は取られない。
でも生きる上で、とても重要な器官を奪われていく病気。
命があるだけいいじゃない
同じ病気でも頑張ってる人いっぱいいるよ
他人からそんな風に言われる度に、『じゃああなたのと取り替えてよ。絶対嫌だって言うくせに』って思ってた。
いつからか、他人に病気の事を話すのはやめた。
病気の辛さは本人にしか分からない。
孤独で、寂しくて、不安で、虚しくて、絶望しかなかったけど、必死で自分で自分を励まして今日まで生きてきた。
縋る思いで手術も受けた。
でも、ダメだった。
症状は進むばかりなのに、何もできない。
もう心底疲れてしまった。
死にたいと言うより、楽になりたい。
こんな生き地獄はもうたくさん。
消えてなくなりたい。
もう終わりにしたい。
他人を羨むのも、妬むのももう嫌だ。
明日の朝、目覚めなくないと毎晩思って眠りにつく。
でもまた朝がきて、虚しい一日が始まる。
そして、真綿で首を締められるように身体の機能が死んでいく。
疲れた。
自分でいることに疲れた。
こんな人生はもう終わりにしたい。