少し前の小瓶で、好きになりそうな人がいるとか、昔好きだった人に似た人と会ってドキッとしたとか、そのようなことを書いた。
でも、結局、本当に人に恋したときのような、激しい心の動きまではいたらなかった。
深入りせずに、苦しまずに済んだ。
もう苦しまなくてよい、そうだとしたら、それはそれで喜ばしことなのかもしれない。
でも、何か物足りない。
苦しくないけれど、味気ない。心が揺り動かされるようなことが、ここ最近全くない。
俺は心を閉ざしてしまったのだろうか。無意識のうちに、心の距離をとって、深入りしないように、そんな防衛機制が備わってしまったのだろうか。ずっと苦しいことの連続だったから、そうすることで、逃れるしかなかったのかもしれない。
だけど時々、あの締め付けられるような心の痛みが、懐かしく感じられる。