準備万端にしなくてはいけない。有終の美を飾らなくてはいけない。
何にも興味が持てなくなった。お店に行っても何も欲しくならない。
人間に驚くようになった。昨夜は真っ暗な道路にしゃがんでいた学生に驚き声をあげ、今夜は近くに駆けてきた学生に驚いた。
香水の話をしている数人。それを聞いて私は死にたいとつぶやいた。
もう私はいない。いや、元々いなかったのだ。無関心の余り物みたいな存在だった。学校帰りはいつもひとり。
裏で俺を陥れようと画策する性格の悪いあいつ。二度と会うことはない。たちの悪い連中に囲まれていた。
バカ笑いする同級生たち。どこが面白いのか全く理解できなかった。
この町に用はなくなってしまった。知れば知るほど嫌いな町だ。
でももうこの地球上のどこにも俺の求める生活はないような気がする。もうない。