あんちゃんが奧さんのお通夜の時の事を振り返って…

物凄く個人的な事ですが、聞いてくれると嬉しいです。先日、ウチのオカンの兄貴の家にたまたま用事があって行きました。
遠くない場所にお互い住んでいるのですが、会うのは４年振りとか、それくらいかな。
ガキの頃からずっと、「あんちゃん」と呼んでたその人は、４年前に奥さんと死別しました。
ホントは用事だけ済ましてパッと帰ろうかと思ったんだけど、いやぁ、あんちゃん、ものっそい飲んべでね(笑)。
捕まりました。
はい。
ただ、どこか憎めない人で笑顔とか屈託がなくてクソガキ風情だし(笑)。
そのあんちゃんがね、奥さんのお通夜の時の事を振り返って、話だしてね。
「アレだよな、通夜ん時、みんなシクシク泣いてんのに、俺とお前だけ泣いてなかったよなぁ」
そう、不覚にも俺泣けなかったんです。物凄く悲しいのに、泣けなかった。
俺って、こんなに冷たい人間だったのかな。本気でそう思った。
その後にね、呟くようにこう言ったんです。
「あいつ、俺と一緒にいて幸せだったのかなぁ・・」その瞬間、目の前がぼやけて一気に何も見えなくなりました。あんちゃん、心の底から奥さん愛してたんだ。
そう思ったら、切なくて、どうしようもなくて。
「んなことねーよ！何言ってんだよ・・」そう言うのが精一杯。
いい歳こいて涙流した自分にちょっとビックリもしました。(２０代後半です私)
あんちゃんは、いつもの屈託のない笑顔で一言。
「そっか」
そう言うあんちゃん、涙目になってたよね？
正直、羨ましかったです。
その後で飲めないビールを無理矢理飲んで、久しぶりに色々話したなぁ。
そのせいで次の日の仕事、遅刻したなぁ(笑)。
どんなに強がっても、人は一人では生きていけない。陳腐な表現でゴメンなさいだけど、ホントにそう思った。心の濁ってる俺でも、そう思った。
そう思える人に出逢えたら一生の宝になるんだろうね。長生きしろよ、あんちゃん！
それと、俺はビール飲めないんだって、何度言ったら
わかるんじゃい！
いい加減、学習しろよ！ あんちゃん！長くなりましたが最後に。
アメリカの先住民のナバホ族の幸せの在り方を引用させてください。
(全ての人間は声を上げ泣きながらこの世に生を授かります。周りの人間はそれを笑顔で受け入れます。
人がその一生を終える時、貴方は笑顔で旅立ちなさい。
その時、一人でも涙を流してくれたのなら、貴方の生きた時間は幸せだったのです)
ヒロ
2008.4.18.12時