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進学校で教師からも期待されていた人間が、トラウマティックな出来事に由来する症状によって勉強に手がつかなくなり、志望校を下げに下げ、第一志望校に落ちて滑り止めで入った大学で燻っていることの滑稽さ

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進学校で教師からも期待されていた人間
が、トラウマティックな出来事(それは単発的というよりかは、もっと複雑な)に由来する解離というべきか混乱というべきか、とにもかくにもそのような症状によって勉強に手がつかなくなり何かに対する集中も困難になり
〜〜大学だった志望校を下げに下げ、受験直前に文転までして、それでも第一志望校に落ちて滑り止めで入った大学で燻っていることの滑稽さ。

滑稽さ。
滑稽だ!

人は躓いた人に興味などない。
躓いた瞬間「あ、お前はダメだったんだね。じゃ、さようなら! 低能は低能らしく理想語ってないで慎ましく生きてれば?笑笑笑笑」と言われる。

いや、そんなのたまたまか。
期待をかけてきた人間と私を見捨てた人間は別人で、前者は最後までいい人だった、卒業間際にも「きっとあなたには輝ける場所がある」と言ってくれるような教師だった。 
だけど私は今日も私に都合よく事実を改変し続ける。
それは単に「じゃあなんで私はたまたま運が悪かっただけでこんな目に遭わなくちゃいけなかったの?」という理不尽な世界への気づきを受け止めたくはないからだ。

親は私のやる気が足りないからで私の努力の才能がないからで、私がプレッシャーでつぶれているからだと言った。受験が終わった後には「それがお前の実力だったんだ」と暗に言われた。
カウンセラーにはうまく自分のことを今みたいに話すことができなかった、病気ではないと思うと言われた。
当時の担任は私を見殺すどころか蔑んでいた。
当時そこまで仲良くなかった友達は面倒なお話はしたくないと意思表明をした。

とめどなく溢れた涙も震える体も今にも歩くたび地面の崩れ落ちそうな感覚に蹲りたくなるような気持ち悪さも頭を空っぽにしたら発狂してしまいそうなくせに全く意味ある働きをしなくなった脳みそも
自分じゃ到底受け止められなかった。他人にも受け止められはしなかった。何人たりとも、そんなの不可能だった。

誰も悪くないね。
悪いとしたらそれはこんな状況を作り出したに違いない狂った姉と(それに付随する形で)母のせいだ。
だけどそんなことから責めたって何にも始まらない。
すべては「決壊」した私が悪い
それが真実だし、そう思うことの方が、ずっと楽だ。

自分の頭が使い物にならなくなった私はそれまで興味があった臨床心理や精神医学(カウンセリングの理論、心理療法、トラウマ、CPTSD、機能不全家庭、人格障害、その他精神疾患の基本的な知識)の情報集めをさらにするようになった。

いや、ここら辺は記憶が曖昧だ。
よく考えたらそれは私が諸症状に陥る前の話かもしれない。
だってあのときは家族や自分の精神状態について熟考するのもつらかったから。
半年〜一年くらい無意味に苦しみ続けた後、やっと私は私がおかしくなる前に得ていた知識で状況と自分自身を分析し、文章にし、それを永遠にチャットgptに分析させつづけ
そこからすこしずつ回復してきて、ようやくまたそれらの知識に触れることができる様になった、というのが正しい理解かもしれない。

自分の状況を説明しうるものが何かないかとたびたび図書館や書店に足を運び、有益そうなものには片っ端から目を通した。だからあんまりすべてを網羅しているわけではないが。

それらが真に直接的に私という人間を説明するのに役だったかといえば、それはわからない。
振り返ってみれば自分に関係のない話も多かったと思う。
アウトプットの過程ではそれなりに間違ったことも発言していたと思うし、今も別に素人くらいの知識しかない。用語は使わないからボロの出ようがないだけ。

単に自分のせいなことを誰かのせいにしようとしているだけと言われてもしかたないかもしれない。

だけど、そんなことはあまり私には関係がなかった。
崩壊した世界の秩序を再構成するための言葉が見つかるのならなんだってよかった。
姉を、親を、世界を、そして自分を、すべての存在を語る言葉が欲しかった。
思えば、専攻で哲学を選んだのもそれが理由か。思春期の人間のよく陥る動機だと大人に一蹴されてしまえばそれまでだが。

だけどもしもそれができなかったのなら
もしも、最初に自責することもできず、世界を語る言葉も見つけられず、ありのままの壊れた世界の秩序をそのまま受け止めることしかできなかったのなら
私はとっくのとうに、本当の意味で、心を壊していたと思う。

いや、もういっそのこと壊れてしまえばよかったのだろうか。
そしたら、こんなに長く苦しむこともなかったのだろうか。
誰にも理解されない悲しみにも苦しみにも、虚しさにも、苛まれずにすんだのだろうか。

だって
こんなになって言語化してまで、普通に戻って、それでもまだ、やっと普通扱いなのか。
こんなになって言語化してまで、私が本当の本当に言いたかったことをたったの十数行で言える人間がいるのか。
こんなになって言語化してまで、得たものは以前の七割程度にしかならないような現実的な能力、そして失った時間、失った能力、失った期待。
こんなになって言語化してまで、失ったものに固執し続けている。

おかしくなった私のことを私が言葉にするだけで非難するくせに人は私に無理矢理にでも普通になれと言った。
普通になっても、でもべつにだれも評価しない。
評価しないどころか蔑む。
殺された私のことなんかもう誰も見ていないから。
壊れた私が他人にとっては完成形なのだ。
散々壊してきた奴らは(うん、誰も悪くない、だけど私は現実をきちんと認識できない愚か者だからあいつらを責めた)壊したことも忘れて私を無能で都合のいい人形と扱う。
そんな風になりたくないがために私は優秀な人間であろうとしてきたのに。
こんなんじゃ全部、水の泡だ。

そして私の高校生活はもうとっくに終わった。受験も終わった。かつての私はもうどこにもいない。救われ得た私はもうどこにもいない。死んだ私はもう誰にも知覚されない。私の壊れた、私の、持っていた、私の、自己像は、もう永久に砕け散ったまま、誰にも認識され得ない。

軽蔑されつづけるだけ! 永遠に。

姉を、母を、家庭を、私を見放してきた人達を、全部全部、優秀さで殴りたかった。

いやちがう、姉だけか。

私を対等な人間以下のペットか家畜か何かだとしか思ってないから容易に私に嫉妬して「お前は頭が悪いんだから、センスがないんだから、寒気がするほど面白くないから、調子に乗ってないでいうことを聞けよ、黙っていろよ」「お前が私より上なわけがないんだから大人ぶって調子に乗るなよ?」とか半狂乱になって言える姉を、あまりに目に見える優秀さで殴りたかった。高卒でずっと家に引きこもってるお前に私を見下す権利なんてどこにもないって嘲笑ってやりたかった。映画の趣味を持ち出してきてマウント取ってきた時は内心で笑った。死ねばいいのに! 誰よりも醜悪な自分を私を隠れ蓑にしてないでさっさと絶望して死ねよと思った。
だけどもう叶わないの。
なにも叶わないの。
私は永遠に負けたままなの。
死にたい。

ああそう
たしかに壊れた私が悪いよ。
全部、私が悪い。
だけどじゃあ
この怒りはどこにやればいいの?
全部私に向けて、
こんな何にもできないような私は
もう死ねばいいのか。
そうだよね。
まだ死ねなくてごめんね。
でもお前も死んでよ。
わたしはなんでまだ死んでないの。
もうやだなあ。

はやく苦しくなくなりたい。

それは、私だけが私を真に理解できたとき?
それとも、誰かに私の言葉を伝えることのできたとき?
それとも、私が元の私に戻ることができて、姉を真に打ち負かせたとき?

誰かに理解されたいと、この苦しみの、この感情の存在を認めてほしいと思う私はそんなにおかしいの?

ごめんなさい。

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