小学生の頃、母親と一緒にプールに行った。
その時は浅めのプールで遊んでいた。
楽しかった
でも
突然母が僕のことを沈めた。
僕は最初は遊びでやってるのだろうと思った。
でも何かがおかしく感じた。
いつまでたっても僕の頭に乗った手は退かなかった。
苦しくて仕方がなかった
必至にもがいたけど相手は大人
もがくことしかできない
もう駄目だと思った
すると手が退いた
やっと息が吸えた
そして母の顔を見てみた
母は笑っていた
声を出して笑っているわけでもなく
ただ、笑みを浮かべていた
今思えばその時から母に対する恐怖心が芽生えてしまったのかもしれない。
そこからは精神的な口撃がたびたびあった
いろんなことを言われたけど
特に悲しかったのは
「あんたがそうなったのはお母さんの育て方が間違ってたからだ。」
僕は何?
失敗作なの?
きっと僕が死んだら母は喜ぶだろう
ほれ見たことか!
お母さんが言ったとおりだろう!
おかげで僕には居場所がもうどこにもない
人ともろくに話せない
もう生きてるのが嫌になる
こんな環境を変えようと頑張ってるけど
それまでにあと何回ベットで寝れるのだろうか
母のことは許せない
絶対に許したくない
けど
嫌いにはなれない自分がいる
女手一つで育ててくれたし
美味しいご飯をほぼ毎日作ってくれた
感謝はしてるんだ
でも
なんていうんだろうか
こういう話では合わないかもしれないけど
アメとギロチンみたいな感じだった
このアメは甘いな
やっぱり自分が間違っていたんだ
と思ったら
ギロチンで首を飛ばされるんだ
それを何度も繰り返してきた
こんなことならあの時プールで僕のことを溺死させてれば良かったと思う
望まれない子供は望まれて死んでいく
一体僕は誰なんだろうか