学生時代、ADHDと診断された友達、Aについて、陰でこんなことを言って笑う人たちがいました。
「普通に生活できてるんだし、発達障害なんて嘘でしょ。甘え甘え。」「Aは無神経。サボってるんじゃないの」
言葉が出ませんでした。怒りよりも、その人たちへの哀れみで。その人たちはきっと知らなかったのだと思います。Aが陰でどんなに努力し、泣いて苦しんで今に至るかを。
忘れ物を無くすために持ち物をリストアップしたり、パニックになりやすい場所やタイミングなどを振り返りノートに整理したり、文字を綺麗に書くためのトレーニングをしていたり、授業についていけないからと自ら補習を名乗り出たり。
上手くいく度に結果を嬉しそうに自分に報告してくれました。
今あげたのはほんの一部。Aは、その一つ一つを積み上げて、やっと「世間一般」に近づいたんです。発達障害で「足りないとされる部分」を努力で補ったんです。その人たちはそれに気づけなかった。気付こうともしなかった。
自分はAを守ってあげられなかった。言葉が出なかったことを今でも後悔しています。
あなたの周りでも起こるかもしれない。そのときはどうか、心無い言葉でその人を傷つけないで。誰もが容易く「普通」を生きることができると思わないで。
拝読させていただきました。
当方も、広汎性発達障害の診断を受けてから7年経ち、
家族も全員発達障害で、
自身もそんな「生きづらさ」が気になって
教育大学で「特別支援教育」について勉強したものです。はじめまして。
まず、発達障害、特にLD(学習障害)やADHD(注意欠陥・多動性障害)は、脳の特質が「別タイプ」のものであり、ふつう、努力で変えられません。
無理やり、マッキントッシュに、ウィンドウズのプログラムを努力で埋め込むことに成功した……ようなものと存じます。
ですから、Aさんの、雲より高い努力ありきの生活に頭が上がりません。
発達障害もそうですし、かの東日本大震災でも、こんなことがありました。
東北の実家から、命からがら北海道の大学に戻った際、
「連絡を寄越さないなんて非常識」
ドラえもんの波の映像を見ながら皆の前で
「津波だ、200万人死んじゃったw」
と言う教授や仲間が本当にいたのです。
どういうことかといいますと、
つきなみですが、
「自分で苦労しないとわからない」
「自分の全身全霊で、命がけで脱皮しないと、新しい世界には触れられない」
ということではないでしょうか。
脱皮前のカニやセミに、産卵期のカニや、羽ばたくセミの命がけの生活は伝わらないでしょうね。
Aさんの努力を知ってくれていて、投稿者さんに、僕は「ありがとう」と心からお伝えしたい。
できれば、定期的にAさんと「何気ない会話」をしてあげてくださいね。
本当にありがとう。
理解者がこの世にいるというだけで、命がけのセミは、頑張って脱皮してよかったと、同じ空の下で思っています。