私の人生とはなんなんだろう。
私の家は元々レストランだった。小さな店で両親が切り盛りしていて常連のお客さんにも評判が良かった。
その為、私と3歳上の兄貴は歩いて10分の自宅までを往復する鍵っ子の幼少期だった。
そして友達の作り方が分からなかった。皆に見てほしくてバカな自分として騒いでいた。大人になって思い返すとバカなことしたなと今でも思う。
中学に入り部活について父親から集団の部活に入れと言われた。自分は剣道などの個人を希望していたが無視されバスケ部に。
よく「県大会1位」とか「全国制覇」とか周りの部員は言っていたが父親に「お前はそんなの目指さなくていい」と言われた。矛盾している。
父親は現実主義な性格で厳しい。そして、口が悪い。しかし先見性はあった。それは分かる。
部活についても集団での行動を肌に感じてほしいだけと言い、全国制覇など言う奴は強豪校に行けばいいと言った。
大人の意見としては最もかもしれないが、目標向かう子供に対してどうかと今でも思う。
そういう冷めた見方とクリスマスなどのシーズン中は店を手伝わないといけない為練習に参加できず、幽霊部員としてレッテルを張られ当然いじめにもあった。最終手段として両親に相談して鎮火したけど、それまでは基本私が悪いんだと我慢した。
唯一の気晴らしが空になった家でゲームすること。勉強嫌いな性分もあり成績も下がった。
店の手伝いだけが唯一居心地がよかった。元々人と接することが好きだし、お客さんに料理を出すのもしばしばあり、シーズン中はコックコート着てウェイターとして手伝った。今は閉店して父親は引退し隠遁生活を送っている。
私はその体験が高じて社会人としてレストランで働いた。
しかし今は会社の人員関係で異動を命じられデスクワークになった。給料は少ないがやりがいがあり現場こそ自分の生きがいだった。
父親にアドバイスを求めても精神論ばかり言われる。「お前に悪い所はなかったのか」「上を目指すには」「稼げるようになるには」
聞き役になってくれなど器用さを求めていない。冷静になって考えると理解できる。でもせめて愚痴くらいいいだろと思った。
なんだかんだ言って感謝はしている。ここまで育ててくれたことに関して。でもときどき思う。
私は父親に従っていただけのレールを外す勇気をあの時持っていたらどうなっていたのだろうと。
今の仕事だって店の手伝いしかしてこなかった過去があり、極論を言えば「これしかなかった」からだ。
あの当時、 好きなことを見つけた時に説得できてたのか疑問に思う。
「お前にはできない」「誰が金払ってる」そう言われるのが怖くて。
そして、現在。父親に脳梗塞の疑いが出てしまった。
兄は結婚の準備で忙しい。母親だけでは心許ないので、私がやるしかない。
小康状態を保っていて今は健康だが、今後どうなるか分からない。
どうすればいい。今を打破するにはどうしたらい