とてもとても長々と、感情を整理するために小瓶失礼します。
恋愛話苦手な方はご注意ください。
流れついた先の誰かに、こんな恋があったこと、そして今あることを知ってほしくて。
「君」には送れないメールを流します。
------
友達の友達。
それが最初で、喋りはじめた。
きっと去年の初夏。
いつからかな。
去年のちょうど今頃、君と初めてゆっくり一緒に帰った日かな。
あの日、偶然同じ時間に外へ出て、なし崩しに二人きりで帰った。
何を話したんだっけ。たわいもない話をしたんだろうね。
雨予報だったから、君はチャリじゃなくて電車で。なのに、二人して学校に傘を忘れて、まあいっか、なんて笑った。
学校祭の準備で忙しいのに、どうしてあんなに早く帰ったんだっけ。
でもあの日が無ければ、今は無かったかもしれないな。
それから、学校祭が始まった。
ステージに出る、ってスーツを着た君がかっこよかった。思わず親指立てて本音。
「かっこいい」
きっと、今なら言えない。
そして二日目。
朝から有志のステージ発表があって。歌だったり体操部だったりなんでもあり。
私と友達、君と友達。近くにいて。
なぜだか、二人で30分?一時間?ずっと見てたね。
楽しかった。
すごく、楽しかった。友達ほっぽって、二人で話してた。
君も、楽しかったならいいな。覚えてたら、いいな。
学校祭が終わって。
他の友達も含めて花火に誘った。
ありえないくらいにどきどきした。つまりは気づいてしまった。
なのに。
君は家の予定で行けなくなっちゃって。映画に誘ったら戸惑ったね。
うん、ごめんね。困らせたね。でもやっぱ、あの花火の日、君がいないことが辛かったんだよ。
それから、暫く、疎遠になった。
ずっと変わらない気持ちのはずなのに。
一瞬、ほんの二ヶ月だけ違った。互いに一目惚れで。幸せだった。
そうしたら、なんだか余計君と話せなくなった。
あるときから彼を信用しづらくなった。苦しくなった。怖くなった。
分からなくなった。
そんな不安定な時に。彼と距離を置いている時に。
君は、私と同じ車両に乗った。心臓が高鳴った。君が見れなかった。
ああ、どうしよう。
――これはたぶん、自分勝手で。
もう別れようと思った。
踏ん切りを付けたかった。
寒い冬。
雪国だから、君は自転車に乗らなくなった。私と同じように電車に乗るようになった。
君と一緒に電車に乗った。幸せだった。
別れを、決めた。
それからは止まらなかった。
前よりも、かもしれない。
できるだけいつもより早い電車で帰った。
念のため君がいるホームの定位置に立った。
時々はエレベーターホールに君がいた。当たり前のように二人で喋った。見上げた。
「お疲れ様」って言って、たわいもない話をして。いっぱいどきどきして。
一緒に帰った日が幾度かあったはずなんだ。
覚えてる。
君から声を掛けてくれたことも。
君がメモを書き出して、その間、私、君の手袋と傘、「持つよ」って言って。なんだか意味も無く幸せだったことも。
みんな、覚えてるよ。
雨の日は期待しちゃうんだ。
朝会えたりするから。
最近、あんまり喋れてないな。むしろ、おはようさえ言えない日もあるね。
君とよく目が合うのは気のせいだろうな。
ずるいよ。私だけどきどきして、君は平然として。ずるい。
君を見たくてさ。
君の視界に入ってみたくてさ。
ちょっとだけ計算ずくで、君に話しかけるきっかけを探してるくらいだよ。
最近は。
みんなでお祭り行こうって誘おうと思ったけど私が忙しいし。
同じように花火誘おうと思ったけど他の子が忙しいし。
二人で、なんて映画のときがトラウマだから、もう言わないよ。諦めるね。
いつか遊べたら、思い出をください。……いつかが来ない気もするけれど。
卒業して携帯買ったら、メアドとか教えてね。君とのちっちゃな繋がりをちょうだい。
優しい君だから、こんな私にも笑って教えてくれると信じてる。
何も言えなくなるんだ。
伝えたいけど怖くって。
かっこわるいけど、怖いんだ。
あのね、ホントはね、君が、好きで好きで、大好きです。
怖くって、意気地無しで、チキンだから、どうしても言えないけど。
好きです。
------
長々と書いてしまいましたが、もし読んでくださった方がいましたら、ありがとうございました。
言えないけど振り返りたい思い出を、不特定多数の誰かに知っていただきたくて。
色んな人の想いや考え、生活、苦しみ、喜び、悲しさ、怒り、そういうのを受けとれて、そして受け止めてくれる宛メが大好きです。
こんな素敵な器に出会えたこと、感謝してます。
誰にも言えない話をいつも聞いてくれてありがとうございます。
ひよ。