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「1人で死ね」の話題と無理心中の記憶。川崎の無差別殺人事件を受けて話題になった「死ぬなら1人で死ね」の話題。ふと、過去の無理心中未遂

カテゴリ
雨音が聞こえる静かな夜は、
昔の記憶が蘇りやすくて嫌になる。


川崎の無差別殺人事件を受けて話題になった、「死ぬなら1人で死ね」の話題。

ふと、過去の無理心中未遂の時の記憶が蘇ってしまった。


私は過去、親に殺されそうになったことがある。

いくつの頃か正確に覚えてはいないが、1番上の姉が小学生だったことは覚えているので、おそらく保育園に通っていた頃だと思う。

私が育った家庭は、私が物心ついた時にはずっと嫁姑(祖母と母)、そして夫婦(父と母)が毎日のように激しい言い争いをしていて、いつも家の中が険悪な雰囲気に包まれていた。
祖母は父と母の、母は父と祖母の悪口をそれぞれ私たち姉妹の前で普通に吐き出していたし、父は父で家に寄り付かず、パチンコ店やスナックで散財しては借金を繰り返すような人だった。
祖母は毎日寝る時に数年前に他界した祖父の名前を言いながら「早く迎えに来て」と泣きはらし、父はスナックのホステスと浮気、母は情緒不安定になり家出を繰り返していた。

ある時、母が涙を流して狂ったように笑いながら、庭に咲いていた花を首を落とすかのように鋏で次々と切り落としていた光景が、今でも忘れられない。

暴力を振るわれること、日々の食事を与えられないことなどを「虐待」というのなら、私達姉妹は「虐待」はされていないと思う。
父または母から殴られたことはあれどそう多くはないし、食事がでないこともあったが、毎日ではなかったから。

ただ莫大な借金を抱えていて、貧乏で、そして壊れかけた家庭で育ったというだけ。
とくべつ不幸でもなければ大して幸せでもない、
たぶん、どこにでもある家庭だったと思う。


ある日の夕方、深刻な顔をした母から、
「今から食事に行くから、1番上等な服を着なさい」
と、指示された。

その時、「あ、これは何かある」と、子供ながらにピンときたことを鮮明に覚えている。

貧乏で、外食なんて年に数回行けるか行けないか、そして行ったとしても安いラーメン屋か回転寿司が定番だった当時、わざわざ上等な服に着替えて行くようなところでも無いことは、幼い私でも分かっていたから。

運転席には父、助手席には母、そして後部座席にはそれぞれ一張羅を着た姉達と私。
運転席の父の顔は伺えない。
後部座席から覗くことができる母の横顔は、能面のように固まっていた。
楽しい外食に行くはずなのに、車内の誰もが険しい表情で押し黙っていた。
姉達も、きっと私と同じように何かに気付いていたのだと思う。

異様な光景だったと、今でも思う。

そのうちに、車は山の方へ山の方へと進んでいく。

外食に行くなら市街地へと至る国道に出るはずなのに、そちらに向かう気配が無い。
辺りは日が落ち始めて暗くなりつつあり、田畑が連なる農道沿いの小川には、当時まだ多数存在していた蛍の光が揺れて見えた。
杉の木の間の細い道を通り、葉が垂れ下がった竹林の間の砂利道を通り、昔ながらの縦長で薄暗いトンネルを抜けて、車は走り続ける。

その時、1番上の姉が、急に明るいテンションで話を始めた。
学校の話、友達の話、遠足の話…。泣きそうな顔で、それでも楽し気に笑いながら、彼女はほぼ1人で話し続けていた。
この異様な空間をなんとかしようと無理に頑張っているのがわかったので、私はいたたまれない気持ちになった。
けれど、当時の私にはどうすることもできなかった。
どうしていいかわからない顔をすることしか。

この時の姉の心情に思いを馳せると、今でもとても申し訳ない気持ちになる。


いつも外食に行くときの3倍以上の時間をかけて、車はあるところで止まった。

そこは、暗い池のほとりだった。

その時には完全に日は落ちていて、街灯もない山奥の池のほとりは、本当に真っ暗だった。
風に揺れてざわざわと音をたてる木々。魚だろうか、時折ぱちゃんと音を立てる池。生ぬるい夏の夜の空気。
車のヘッドライトに照らされた湖面が、ぬらぬらと揺れているのが見えた。

怖かった。
とても怖かった。

が、何故だかとても冷静だった。
冷静に、静かに、

「私はたぶん、今日ここで死ぬんだな」と思った。

幼い子供は大人の話など理解していないという人がいるが、私はそうは思わない。
この当時、小学校にあがる前の私ですら、これだけのことを感じ取っていたのだから。
もちろん、「死」や「殺される」という概念も、それなりに理解していた。
この時の私は、祖父をはじめとして、既に何人かの近しい人を亡くしていたから。
(そのうちの1人は自死で、発見したのは私だった)

私の周りには、「お星さまになった」や「空から見守っている」といった子供向けの言葉で、「死」をオブラートに包んで教える大人は、誰1人としていなかった。
なんの説明もされず、いきなり突き付けられ、理解することを暗に求められだけ。
それが良かったのか悪かったのかは、今でもわからない。

話がそれてしまった。

池のほとりについた後のことは、長くなるのでここには書かない。
とてもはっきりと、そして細部まで、すべてを覚えているから。
忘れたいのに、忘れられない。
厄介なことに、嫌な記憶ほど、ずっとこびりついて離れない。

ただ、結果として、私は殺されずに今も生きている。
この時のことを、そしてその後に起こる数々の負の出来事を通り過ぎて。

祖母は他界し、父は蒸発し、母は心を病んだ。
その後も、私はこうして生きている。


この心中未遂から数年。
時は経ち、私は自分の考えていることを文章にまとめられるくらいには成長した。

あの時、母は「子供達だけを遺してしまうのは可哀想だ。親がいなくなっては、どうやって生きていくのか。その後の人生が、辛く困難になるだろう。それならば、一緒に連れて逝く」と言った。

振り返って思う。

なんて勝手な言い分だ。
勝手に決めないでくれ、と。
一緒に逝きたいとは、私は一言も言っていない、と。

これを『心中』だなんて言わないで欲しい。
父と母は死ぬことに納得し合っていたなら『心中』かもしれないが、もしあの時私たち姉妹が死んでいたとしたら、それは『心中』などではない。

『殺人』だ。
親に『殺された』のだ。

子供は、親とは別の人生を歩む別の人間だ。
生きるか死ぬかは、子供自身に選ばせてくれ。
死にたくもない人間を巻き込まないでくれ。
そして、

「死ぬなら1人で(または2人で)勝手に死んでくれ」。

そう思った事を、思い出した。



雨はまだやまない。
早く梅雨が明ければいい。

池袋の暴走事故や川崎の無差別殺人の被害に遭って亡くなられた方々のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。
名前のない小瓶
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