筆記はOKで面接で落ちる人は、大体が優等生過ぎる人と思います。
面接で椅子に座る時どうしてますか?
「常に背筋を伸ばし、顎を軽く引き、背もたれにべったりと寄りかからないように」…マニュアルは大体そう書いてありますね。
その通りにやってませんか?
話し方はどうしていますか?
「明るくハキハキと」「簡潔にわかりやすく、語尾は伸ばさない」みたいに言われていますよね。
それを意識していませんか?
それだとあくまで「就活生」ってだけで、「主さん」を示すことにはならないんです。
例えば、相手の話を聞く時にちょっと前のめりになったら、話をしっかり聞こうとしている印象になります。
肩を少しすぼめて、声を少し張ったら、普段は控えめだけど今日は頑張って声を出しているって人に見えます。
「~なんですよねぇ」ってほんのちょっとだけ語尾を流す男子は気さくでチャラい、年上のおねーさん達にかわいがられそうな感じがします。
採用担当が確かめたいのって、こういう部分です。
その人自身の気質、個性を知りたいのです。
マニュアル通りを遵守し「就活生」という分厚い鎧を被るだけではそれが伝わらず、いわば他の人と同じ金太郎飴状態で印象に残らないのです。
よく「話すのが得意な人は面接有利」と言われますが、あれはスラスラ言葉が出てスムーズに質問に答えられるから、じゃありません。
会話が得意な人は自分の特徴を見せるのがうまいのです。表情を変え、身ぶり手振りを交え、時には体全体を揺らしたり震えさせたりして喜びや興奮を表現しますよね。その自分の見せ方が上手いから、どんな人かが面接官にわかりやすいのです。
面接においては、仕事用の真剣な顔に1割から2割、家族や友達に見せる素の部分を加えるくらいで、あなたがどんな人かが伝わると思います。
よく言われる「自己アピール」というよりは、「自己プロデュース」です。
口で「私はこうです」と言うのみでは伝わりません。面接の椅子はいわば舞台です。表情、姿勢、声のトーンやちょっとした仕草、見た目でわかるそれらも駆使して、自分をきちんと紹介して下さいね。