もう元に戻らないかもしれないと、さっきあなたに会った後、ふと思ってしまいました。あなたは僕の差し出した手を握ることもなく行ってしまったね。
顔は笑っていたけれど、あなたが僕のことをどう思っているのか分からない。知りたいけれど、それが怖くて、僕はただ見送るしかなかった。
つなぎとめたくて、僕はもう一度チャンスをもらった。なのに、僕は不安で不安で仕方がない。僕が変わるのも待たずに、あなたがいなくなってしまうような気がして、あなたがやはり心の中でいなくなってしまう決意をしているような気がして、僕は消えてしまいたくなる。
世界が崩れていくようなそんな気配が、ずっとしている。耐えられなくなって独り泣き叫ぶけれど、何も変わらない。だから、ベルトをドアノブに引っ掛けて首を通した。ちょっと重さをかける。耳の根っこと首の深いところがぐつつとなって熱くなった。
そこまでだった。悔しいけど僕がこの世界から消えることは出来ない。かといって自分の中から怖さがただただ湧いてきて、逃げようがない。
もしも時間を巻き戻せたなら、僕は2度と同じ失敗はしない。でも僕にはいまや打つ手がないよ。
ただあなたの心に近づきたいのです。僕が好きでいることを信じてほしいのです。
想いが届きますように。