たまたま、服のセールコーナーの前を通った。
サンタや動物をイメージして作られた可愛い服たち。母親が、それを見て言った。
「あんたが産んだ子供に、これを着せたいな」
今の夢や、と楽しそうに語りながら、母親が服を撫でた。
叶わない。
自分の恋愛対象は男ではない。好意を抱けない相手と結婚なんてできないし、子供も産めない。けれど、母親の表情は本当に幸せそうなものだった。
悪気はないのだろう。申し訳なくて仕方なかった。
また、先日体験に行った塾の先生から、こういわれた。
「良い学校にはいれたら、将来あなたと交際する男性も良い人になりますよ」
照れながら笑う母の隣で、寒気を覚えた。男性が嫌いなわけではない。ただ、自分は女性に魅力を感じるだけだ。理屈とか、周りの目で恋に落ちたわけじゃない。
あの笑顔で、声で、ダメだと良くないと気持ち悪いとヘンだと、言われるとわかっていても恋に落ちたのだ。意思とか覚悟とかもなく、甘くて可愛い声に魅了されただけ。
今はきっと、昔よりずっと価値観に寛容になったのだろう。ならば、これはワガママかもしれない。
けれど、今、確かに自分は苦しんでいる。
お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います
小瓶主さんの想いを優しく受け止めてあげてください