宛メとは? 宛名のないメールを続けていくために寄付をお願いいたします。

小説「相乗り夜汽車は何処へ行く」魁星編 第四項

カテゴリ

「あいつは究極のお人好しだったんですよ。」
幻灯はいつの間にか消えてなくなり、二人の間には代わりに沈黙が漂っていました。
私は気まずくなりつい窓の外を眺めますと、そこには見事な星屑の川が流れておりました。
「見てください。天の川ですよ。」
「ええ、美しいですね。」
気まずい沈黙は感動の静寂へと変わり、荘厳華麗なその様に見惚れておりました。

『次は天の川河口、天の川河口に御座います。』
アナウンスが流れますと、彼はそわそわと動き出しました。
「どうされました。」
「ああ、私はここで降りなければならないのです。」
「そうですか。親友さんもお待ちになられていることでしょう。」
すると、彼は首を振りました。
「彼はきっと、幻惑星で降りているはずです。」
「では、何故そこへ行かぬのです。」
「私にはその資格がないからですよ。」
訳が分からず戸惑っておりますと、汽車はゆっくりとスピードを落としはじめました。
窓の向こうに浮かぶ星たちも、のんびりとした動きに変わってゆきます。
「私は何故仕事をするのか、彼の前で言える自信がないのです。」
大切な人との時間を豊かにするためだと気づいてはいるんですけどね、と続けるその横顔はとても孤独に見えました。
「では、私はここで。」
「ええ、お元気で。」
何か彼に伝えなければならないことがあった気がしましたが、どうしても出てこないので、そのまま彼と別れました。
もくもくごろごろ、夜汽車は静かに進みます。

227548通目の宛名のないメール
この小瓶にお返事をする

お返事がもらえると小瓶主さんはとてもうれしいと思います

▶ お返事の注意事項

以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。

宛メのサポーター募集
お知らせ
お知らせ一覧
宛メサポーター募集 LINEスタンプ 宛メで音楽 宛メのアドバイザー石渡ゆきこ弁護士 宛メのアドバイザーいのうえちかこ(心理士・カウンセラー) 悩み相談ができる相談所を集めたサイト
宛メについて
お返事のこころえ(利用者さんの言葉) 宛メに参加している人たち(利用者さんの言葉) 宛メとの出会い(利用者さんの言葉) 初めての方 Q&Aヘルプ 宛メ、サポーター募集! 運営委員のご紹介 運営委員ブログ プライバシーポリシー(みなさんの情報について) 特定商取引法に基づく表示(お金のやりとりのルール) お問い合わせ 運営会社
X・Facebook・Instagram
フォローやいいね!すると宛メの情報が届きます。
緊急のお知らせなどもこちらから配信しますので、ぜひ登録をお願いします。