見慣れた家と玄関が俺達を迎える。
玄関に足を踏み入れた瞬間感じたのは”焦げた臭い”
『?!火事か!』
ノマド「でも煙は見えないよ」
『リビングからか、、、行ってくる』
ノマド「え、ちょ、、、」
リビングに続く扉を開くと其の光景に度肝を抜かれた。
あまりの光景に近くにあった机に身体をぶつけてしまう。
ファング「お、帰って来たか」
物音に気付いたファングが此方を向く。
『なっ、何を作っているんだ?!』
トリガー「あっ、、、いや、其の、、、」
『あ、嗚呼すまない、、、脅かすつもりは、、、』
俺の急な大声に驚いたのかトリガーがキッチンから離れる。
ファングとトリガーが料理をしていた。
大量の黒煙を添えて。
『な、何を作っているんだ、、、?』
ファング「見れば分かるだろ」
そう言いながらファングが熱々のフライパンを此方に向ける。
『これは、、、肉団子か、、、?』
フライパンには沢山の肉団子?が乗っている。
ファング「違う、ハンバーグ」
『ハンバーグ?!これが?!』
ファング「これが、って何だよ!ちゃんとしたハンバーグだろ!」
トリガー「美味く出来たと思ったんだけどなぁ、、、」
『は、ハンバーグは少し焦げた方が美味しいよな、、、!』
これは少し焦げた、の範疇を超えすぎているが。
ノマド「だ、大丈夫?」
ファング「おぉ、ノマド!見てこれ!美味そうなハンバーグだろ!」
ノマド「何これ、ゲテモノ料理?」
ファング「そうはならないだろ!」
トリガー「なってるだろって!」
がははは、と三人が笑い出す。
ノマドが彼奴等にだけ見せる笑顔を浮かべる。
元気になったようで良かった。