平和祈祷詩『仕事』
長いです。
大きなかばんを肩にかけ
お国のためとペダルを漕ぐ
赤く塗られたその紙を
川へと投げ捨てたい衝動に駆られながら
生まれ育った街
橋の上からみた子供達のはしゃぐ姿
変わらないと思ってた
終わらないと思ってた
与えられた仕事は
『配達人』
親友に
幼なじみに
川で遊んでいたあの子らに
そして
自分の息子に
『それ』を配った
申し訳ない気持ちで押し潰されながら
絞ったように言葉を出す
なんで彼等が
なんで…
なんで………
叫んでも変わらない
変えられない
そして
『それ』と一緒に白い紙も増えていった
泣きながら
『白い紙』を届けた
泣きながら
頭を下げた
いつしか誰もいなくなった
頭をたたき合った親友も
一緒に歩いた幼なじみも
川で遊んでいた子供達も
そして
自分の愛する子供すらも
何がこうした
誰がこうした
届けなければよかったのか
自分が届けなければ
彼らは助かったのか
わからない
わからない
みんないなくなったのに
自分だけ生きていなくてはいけない
それがひどく辛かった
全てが終わってからいくつもの季節が巡る
消えない傷は今も胸にありながら
いつものように普通の手紙を配る
またあの紙がないか
また白い紙がないか
そう思いながら手紙を配る
何万回も通った橋
そこを歩く人影
汚れた軍服に身を包んみ
ふらふらとあるくその姿
自分が殺したと思った
まだ若い少年を殺したとおもってた
その子供が青年になって
そこにいた
それが本当に救いだった
この上ない
これ以上ない
もうどちらの紙も
届けたくない
届けさせたくない
そんな世界に
なって欲しい
先日『赤紙配達人』のドキュメンタリーをみました。ご覧になった方も大勢いるでしょう。
何万回『戦争はいけない』と叫ぶより
ずっと心が痛く
ずっと辛く感じました
今や人の死を軽んじる人も少なくない日本
それがどんなことか
どれだけ恥ずかしいことか
また戦争が何をもたらすか
何を産んだのか
そして残された人が何を思ったのか
今の私達は知る術すら奪われていっています。
勉強は大切かもしれません
金がなくては不便かも知れません
だけど
それ以上に知らなくてはいけないことがあります。
もし機会があったらまた見てみたいと思います。
この気持ちを忘れないように
―――司/風の旅人
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ななしさん
私も見ましたよ。
本当に赤紙配達人の方の心情を考えると心が痛みます。
今年もまた終戦記念日がやって来ますが、毎年、今ごろの季節になると考えてしまうんです。
あの戦争は何のためのだったんだろうと…
真実っていったい何処にあるんだろうと…
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