一瞬の沈黙の後、シフォンが逸早く言葉を発した。
シフォン「なんで飛び出してきちゃったの?」
メシア「こら、お前は気になったことをすぐ聞くんじゃない」
俺に理由を聞いたシフォンは子供をあやすような声音で。
それを止めたメシアは俺を優しくゆっくり見つめた。
二人の行動に安心して、つい言っちゃったんだ。
ノマド「俺の、、、両親が、知らない奴にペコペコ頭下げて、俺が、両親が長い時間をかけて育てた野菜を、、、渡しちゃうんだ。そしたら、俺達のご飯が無くなっちゃって、、、」
話してると瞳から水がボロボロ溢れた。
俺が話してることは支離滅裂なのに彼奴等はずっと聴いてくれた。
一通り話終わると彼奴が口を開いた。
アビス「あなたはどうしたいんですか?」
ノマド「え?」
何考えてるかわからない奴、、、アビスに聞かれた。
ノマド「どういうこと?」
アビス「あなたはご飯が無くなるって言いましたよね。でも今生きている。それに異様に痩せ細っていなければ健康そうな見た目をしている」
突然アビスが話しだした。
アビス「あなたは何がしたいんですか?」
ノマド「何って、、、今、軍に入りたいと思ったよ。ここならご飯にも不自由しないでしょ?ここは壁で守られてるし、知らない奴に殴られたりしないでしょ。だから俺は軍に((アビス「っ、、、ふざけないでくださいっ!」、、、え?」
アビス「軍を舐めないでください、、、!なんで俺達がここにいるかわかりますか?!、、、俺達には、、、もう、、、親がいないんですよ」
ノマド「は、、、?」
アビス「それに、此処にいる俺等と同じくらいの年頃の子供の共通点わかります?」
ノマド「、、、いや」
アビス「此処にいる奴らはねぇ、親がいなくなって衣食住に困ったから犯罪を犯したんですよ。未成年だからって保護されて、軍に強制的に入れられて、固くて不味い飯食わされて、床と変わりない薄くて硬い布団に寝かせられて一日を終える集団ですよ。それでもあなたは軍に入りたいと((ペル「こらこら、もう終わりだよ、アビスくん」っ、、、ペル、、先、生、」
アビスを止めたペル先生、、、ペルソナからは異様な雰囲気が漂っていた。
まるで自分を隠しているみたいだった。
ペル「で、そこにいる君はアビスくんの話を聞いてもまだ軍に入りたいと思う?」
ノマド「い、いや、、、」
俺はそういってその場を離れ、家に走った。
今でもあのときのペル先生の冷たい瞳を忘れられない。
回想続きます!