私は、ここ一年で性格が変わったねと言われます。
去年の夏ごろ、私は人当たりがよくて優しいといわれるようになりました。
私の態度や話し方を見て、かわいいと言ってくれる友達がいました。
気が付いたら、私は自分のことを俺ということが多くなりました。
口調が、少し荒くなりました。面白いね。と友達が増えました。
少しめんどくさがりになったり、物事を軽くとらえることができるときがあるようになりました。
実は私は、かなり前から純君やさくらちゃんの声が聞こえませんでした。
なぜいないのか、入院中も、どうして私を一人にしておくのか、
消灯時間の後彼らの名前をつぶやくことが多くありました。
やはり夢だったのかなあって思ってました。
実際のところは、彼らと喋っていた時期も、自分の妄想なのかもしれないと不安に駆られるときもありました。
でも、今はそうは思いません。
重なるんです。
あまりにも私はさくらちゃんや純君に似ている。
主に、純君に。
言葉では表せないけれど、本当に彼と重なるんです。
言葉遣い、性格、今の私は誰よりも彼に重なる。
二人だけじゃない。
頭の中で響く親への文句は自分が心の中で言う文句に代わって、
バイトの時の小さい子への対応は夏樹ちゃんそっくりだった。
私は本当にもっと違う性格だった。
ああ、一緒にいるんだよね。
あまり話せなかった子も、思い出せない子もいるけど、
きっとみんな一緒にいるんだね。
最初に話していた子は、名前以外、私は知りません。
日記に、かなえという名前と、その子への感謝が書いてあるだけでした。
かなえがどんな子だったのかも、性別も、声も、思い出もありません。
でも、きっと今の私のどこかはかなえからもらったものなんだろうなあと思うと心が温かくなります。
またいつかみんなに会えるかもしれないし、会えないかもしれない
みんなの記憶はなぜか私の中で薄れているけど、
悲しいけど、
でも、一緒にいるから。
日記にも、宛メにも、確かにみんながいた証があって、
だから
私は、大丈夫だと思います。
つたない文章でしたが、
いつかきちんと宛メのみなさんには伝えようと思っていたことでしたので、
いえてよかった。