いつだって一人でいた。
まるで透明人間かのように。
ただ誰にも見られない中、そこに存在してるだけ。
誰とも深く関わりたくない。
関わっても、きっと自分が傷つくだけだから。
他人と仲良くなって、親友なんて呼べる人ができて。
面白くもない世間話とかに花を咲かせて、くだらない冗談で笑い合える。
そんな、世の中の普通は、自分には程遠いことでまるで別世界に思えた。
自分には、そんな楽しく輝いた生活を過ごす権利がないから。
『莉花』この名前がゴミ同然の自分に残ってる唯一のもの。
みんなからどうでもいいって思われてる自分にできることは、自分がみんなのことをどうでもいいって思うことだけ。
直視できないくらい輝いてるみんなは、自分とは全く別の世界の人。
どれだけ愛されたら、どれだけ友人に恵まれたら、あんなふうに人生謳歌できるの?
きっと、いや絶対、自分には無理な話だ。