LINEスタンプ 宛メとは?

幼馴染卒業したいけど中々卒業できないよねって話。友達以上恋人未満の小説を書いてみました(実話で草)

カテゴリ

そして主人公の男の子は何人もの女の子と幸せに暮らしましたとさ。
そんな物語なんて有る訳がない。普通、恋愛ってのは愛し合う二人が幸せな家庭を築いていく…そういう物じゃないのだろか?まだぶっちゃけよく分かんない。
まあ、言いたいのは恋愛において幸せになれるのはたった一人だということ。
今日も幼馴染の吉起を後ろの席からぼんやりと眺める。
小麦色の肌、大きな瞳、綺麗な髪の毛…
その一つ一つが私にとっての目の保養になっている事はきっと彼も気づいてないだろう。勿論、容姿だけで簡単に私の心は動かない。いつも人の前では弱さを見せないくせに時々シュンってなってるとこ、ただうるさいだけの男子とは違う周りもよく見える真の明るさを持っているとこ、料理も裁縫もできる女子力まで持っている彼は完璧な人間だ。そんな吉起の事を悪く思っている人なんて居ないんじゃ無いだろうか。
むしろ好きな人…ライバルが絶対多い。
吉起の事を好いている私にとって『幼馴染』というのはかなりのアドバンテージになるはずだ。しかし、油断禁物。吉起の事が好きな女子が視野に入って来て、彼がそんじゃそこらの人とくっついて何処かへ行ってしまうかもしれない。
そう。時に『幼馴染』というのは視野にはもう入っていて『友達』が当たり前のような存在となってしまっている確率があるという欠点も有るのだ。
今の所勝率は50%程か…?まあ良くも悪くも無い。何か戦略を立てなければ…
「聞いてますか、原田さん!」
あ、いつの間にか先生に指名されてたようだ。問題何処だっけ…多分これかな?
うわ、話聞いてなかったから全然分かんない。まあ適当に答えとくか。
「あ、はい!ええっと12です。」
「そう、よく出来ました。」
え、合ってたのか。何か運を使ってしまった気がするな…
はあ、ってか今考えたらあそこで滅茶苦茶な回答をしといた方が良かったんじゃないか?数学なのに理科の教科書を持ってるとか、国語の問題文を読んでいるとか…
先生からの注意とクラスメートのおかしげに笑った声が教室を充満させるのは言うまでもない。だけど吉起の笑顔だって手に入るんじゃないのか。
適当に答えたのに正解を出してしまった可愛げのない自分に急な苛立ちが湧いてくる。いけない、落ち着こう。…何しようか。ひとまず吉起の話はしたし、私の話でも脳内読者さんに聞いてもらおうか。
中学1年3組29番、原田可南。完璧男子、吉起の幼馴染。自分でいうのもあれだが私の脳内小説の中のヒロイン役だろう。私ってどんな奴?まあ、成績はそこそこで運動は好きだけど、顔面偏差値は…『特別可愛くはない、中の下』ってとこかな…?
って何だそれ。ヒロインは普通『綺麗で可愛い』か『ドジで間抜け』っていうお約束があるのに、これじゃヒロインの友達のモブキャラみたい。
これじゃ吉起の特別になるのは難しいよね…
2月9日、六時間目の終わり頃。疲れて授業に集中出来ない私は何回したか分からない程の妄想小説を繰り広げながら授業終わりのチャイムが鳴るのを待った。
HRが終わり「さよなら」の合図とともに外にかけていく男子たち。
少し出入り口が落ち着いたところで私は教室を出る。特に一緒に帰る人も居ないから、この時間も私の脳内小説を繰り広げている。
ボッチじゃないし。たまたま部活に入ってなくて1週間に5回しか一人で帰ってないもん。…それを世間ではボッチというのか。脳内に浮かぶ第三者視点から見た孤独な私に自分ながら若干の気まずさを覚えた。
いやいや、私には脳内読者さん達がいる。じゃあ、今回は何で私が一人で帰ってるかについてでも聞いて貰おうと思います。あ、強制ですよ、逃げないでください。…きっと時々今の私の心の声が入ってくると思いますがそれを了承して楽しみながら聞いていただけると幸いです。
あの日も今日みたいに寒い日だった。
去年の可南、つまり中1の私は一緒に帰ってる友達に「塾に行くから車で帰る」って告げられて一人で通学路を歩いていた。いつも喋りながら帰っていて、景色なんて全然気にしてなかった通学路の見晴らしにぽかぁんと見とれてた時だったかな。
「あれ…可南、今日は一人なの?」
え、ちょっと待って何で吉起がここに居るわけ!?どうしよう、なんて言おう。
まずは質問に答えなくちゃいけない。一旦それで様子を見よう。
「う、うん。吉起は皆と帰らなかったの?」
よし、質問に答えたし、次は相手のターン。とりあえず落ち着こう。
「今日は何となくゆっくり帰りたかった…とは言っても俺が先生に呼ばれてて皆が先に帰っただけなんだけどな。だから可南が居て良かったわ。」
えー!ちょっと待って予想外過ぎる返答!?どう答えよう、これって脈アリ?まさかの両思い!?可能性はあるよね?…え、皆さんどう思います?
「私も吉起が居てくれて良かった、一人って寂しいよね。」
過去の私に告ぐ、最後の一言いらないって!「君が居て良かった」それだけでアピールとしては十分なのに…何でいらないのくっつけちゃったんだろう。
「それな〜まあ、二人で帰るのも久しぶりだしこれはこれでOKって事で!」
これは、神様が私にくれた最後のアピールチャンス。ここで動かなきゃ、絶対!
「二人で帰るのも楽しいよね。」
OK、よくやった自分。これでちょっとはアピール出来たはず…後は運命に身を任せて、ゆっくり帰る!
「懐かしいな、この辺でよく可南達と鬼ごっことかしてたよな。」
「そうだね、遅くなってよく親に怒られたね。」
「後は親にとって地獄の6月、雨が降った日とかめっちゃドロドロにして帰ってたから『制服乾かないじゃん!』ってさ笑」
「あったあった、基本的には服になんかつけてるのが私達の主流だよね」
「…ちょいやるか。」
「ん、どゆこと?」
「あっちまで競争。負けたほうはスクールバッグ家まで持つこと。」
「ちょっと待って!それは嫌、ガチで行くから覚悟しといてよ?」
「あ、でも可南足早いんだったな。やっべ、負けるかも」
「保険かけないの、吉起も足早いじゃん。じゃあスタート!」
「えっ、ちょっと待てよいきなり…まあ良いわ、本気出す!」
多分、アレは二人共ガチだったと思う。けど、どんな会話よりもあの時の吉起の顔が頭にくっついて離れていかないんだ。
冷たい向かい風が私の前髪の人生を終わらせる。
でももうどうだって良い、今の時間が私の中でずっと続いたって良い。
「…私の勝ち!」
ゴールに着いていた私は僅差でやって来た吉起にスクールバッグを渡した。
「可南速えよ…あー絶対負けんと思っとったのに。」
渋々私のバッグを持つ吉起が悔しそうな顔で俯いている。
…可愛い。陸上系男子のくせに可愛いって言葉も似合うのかよ、それってもう反則だよね、胸キュン間違い無しだよね。
「家まで持ってよね!」
「面倒くせえ…」
走ったせいか体は凄く寒さを感じていた。それでも私の心が温かかったのは多分、本当の事なんだろう。
また声をかけてくれないか、また一緒に通学路を走れないか、
また胸の何処かであの時と同じ暖かさを感じる事は出来ないんだろうか。
そんなふうに淡い期待にずっと執着していたら誰かと帰ろうとかいう思いは無くなってしまっていたということなのだ。
さぁ皆さん!過去の話はこれくらいにしてここからは現実の私と共にこの物語を進めていきましょう。どうか私の脳内小説をお楽しみください。
まあ進めるって言ってももう2月だし、中二も後1ヶ月くらいか。
…え、2月!?何日だっけ、10日?ヤバい完全に忘れてた!
脳内小説ばかりして大事なことを忘れてしまっていた私は真っ直ぐ家に帰らずに大きめのショッピングモールへと足を運んでいた。
「今年は何作れば良いんだろう…」
甘い物が苦手な吉起に作るものに私は頭を悩ませてた。
2月14日、そう、バレンタインの日の為に。
毎年幼馴染という立場を理由として吉起には「感謝の気持ち」と言いつつ、バリバリの本命チョコを渡していた。まあ、甘いものが苦手な彼はチョコでは無いけど。
そうしたらホワイトデーの日にお返しをくれるのだ。
その中身は『流石女子力高め』と皆が言える程可愛い。それに私の好みをちゃんと理解してくれていて、毎年凄く美味しいお菓子を手作りでくれるのだ。
だから私も気を抜くわけにはいかない。毎年あれやこれやと考えてラッピングまでするのに最低でも二週間はかける。ところが今年はすっかり忘れてたせいで後4日という限られた時間で1から作らなければならない。
さあ、どうしよう。何を作れば良いんだ?
…インターネットよ、私に力をお貸しください!
すぐにネットの情報を漁った私だったがどれも甘い食べ物で吉起の好みにあった物は無さそうだった。
ネットが駄目なら友達!ええっと、頼む来てくれっ!
そんな神頼みに近い事をやっていたのにそいつは10分もかからずやって来た。
「可南ぁぁぁぁ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
これは絶対大声で、お客さんに迷惑かかるタイプのやつだな。
ああ、失礼。彼の名は上山久奈斗。私のもう一人の幼馴染だ。性格は一言で言うとTheお笑い系男子。頭はスッカスカなのに性格が良くって皆からいじられまくっている…そんな存在だ。そして相場、そういうキャラはクラスで3番目くらいの運動能力の持ち主だろう。
しかし!!!彼は運動も出来ないという結構なレアキャラだ。
性格が良いから友達としては見えるが流石に恋愛対象には入らないため、私の脳内小説では紹介しないと決めていたのに…
今はそんな状況じゃなくなってしまっていたのだ。
「で、何があったん可南!?」
「どうしよう、今年のバレンタイン吉起に何作ったら良いと思う?」
「え、俺のは無いの!?」
「まあそれは後で考える!」
「なんか複雑なんですけど…」
「良いから、早く!」
何だかコイツといると漫才みたいになっちゃうんだよな…確かに自分じゃ無い他の男子の事で呼んでしまったのは本当に申し訳無いと思っている。けど、久奈斗は性格が良い。「マジだりぃ」とか言いながらも結構真剣に考えてくれた。
「じゃあ…あれ、甘さ控えめでなんかお菓子作ってみるとか?吉起そんなに甘くなかったら食えるじゃん。」
「よし、久奈斗。甘くないお菓子といえば?」
「俺はアシスタントかよ。」
「良いから、答えて!」
「ええ〜そんなすぐに言われてもなあ…ああ、ならバレンタインのお菓子の意味調べてみれば?いいのあると思うし、甘くないの作れるかも知れないし。」
「おお!良いじゃん。ネットよ、私に再び力をー!」
「もうどっちがうるさいのか分かんないな…」
そんな会話をしながら私は二回目のネット探索を始めていた。なるほど、バレンタインのお菓子って結構色んな意味があるのか。
クッキー。「友達でいましょう」…嫌だ、もっとそれ以上。
キャラメル。「一緒に居ると安心する」…そうだけど、私の伝えたい気持ちは。
マシュマロ。「貴方の事が嫌い」…これは論外だな。
どうしよう、中々厳しい戦いか?あれこれ模索して挫折しかけた私だったが、スマホの液晶の向こう側に一筋の希望が入ってきたのだ。カップケーキ。その意味は「貴方は誰よりも特別」ストレートに「好き」ではないし、これなら可愛くて甘さ控えめで作れるかもしれない。
「見て久奈斗!私これにする。」
「カップケーキ?これって基本甘くね?」
「大丈夫、そういう難しいことは明日の私に丸投げしとくから。」
「それは明日の可南が絶対瀕死状態になるやつだぞ〜?もう明日は呼び出すなよ」
「大丈夫だよ、カップケーキにも色々あるんだからね...!多分、きっと」
「ふ〜ん、まあいいんじゃね。でも可南、料理出来るか?」
「失礼なやつ!そんなん明日考えるって。」
「全部明日じゃん、まあもう遅いし材料だけ買って帰りますか。」
「うん、今日は急に来てくれてありがとね。」
「別に良いよ、当然俺の分もあるんだろうし。」
「その為に協力してくれたんかい!はいはい、久奈斗の分も作りますよ〜」
こうして久奈斗と別れた私は、カップケーキの材料と久奈斗にあげる為のクッキーの材料を袋に入れて店をあとにした。

とりあえずここまでデス!
読んでくれてありがとうござます
続きも出せたらいいな...って感じですw
感想などあれば是非お願いします_(._.)_

176338通目の宛名のないメール
この小瓶にお返事をする

誰でも無料でお返事をすることが出来ます。
お返事がもらえると小瓶主さんはすごくうれしいと思います

▶ お返事の注意事項

お返事が届いています
小熊です。

こんにちは
フォローしました。
これ初めての小瓶だよね!
よろしくね
ごめんなさいちょっと急いでるので
飛ばし飛ばし読ませていただきました。
めっちゃ感動!
すご!
あのさ!
とってもいい話だしきゅんと来た!
実話なの!
次はいつ出ますか?
お願いします
あと、保存させてもらいます!
(@^^)/~~~

この小瓶にお返事をする

誰でも無料でお返事をすることが出来ます。
お返事がもらえると小瓶主さんはすごくうれしいと思います

▶ お返事の注意事項

以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。

宛メのサポーター募集
お知らせ
お知らせ一覧
宛メサポーター募集 宛メで音楽 宛メのアドバイザー石渡ゆきこ弁護士 宛メのアドバイザーいのうえちかこ(心理士・カウンセラー) 悩み相談ができる相談所を集めたサイト
宛メについて
お返事のこころえ(利用者さんの言葉) 宛メに参加している人たち(利用者さんの言葉) 宛メとの出会い(利用者さんの言葉) 初めての方 Q&Aヘルプ 宛メ、サポーター募集! 運営委員のご紹介 運営委員ブログ 特定商取引法に基づく表示 みなさんの情報について(プライバシーポリシー) お問い合わせ 運営会社
twitter & facebook & instagram
フォローやいいね!すると宛メの情報が届きます。
緊急のお知らせなどもこちらから配信しますので、ぜひ登録をお願いします。
Follow Me