同じ誕生日の好きな人のことも忘れてはいけないと思う。
私だけの独りよがりな行為。
同じ誕生日の好きな人が名付けた私からのリクエスト小説の題名にちなんで、似たような花言葉の『永遠の愛』を持つ桔梗を、やっと手に入れた。
ピンクと紫の桔梗の苗をうちにお迎えした。
ピンクの桔梗には『夏』にちなんだもの、紫の桔梗には『冬』とちなんだものを名前に付けた。
夏に咲く桔梗に冬の名前を付けるのはあんまりかもだけど、いいの。
『夏』は私のもう一つの名前。
『冬』は同じ誕生日の好きな人のもう一つの名前だ。
私はそばにいられなくても、花同士ならこうやって一緒にいられたらと思う。
先輩の花や木と共にすくすくと育って、きれいな花を咲かせて欲しい。
そして、私に兄さんが学生時代に好きな人の名前を付ける気持ちが、今更解った。
私も、好きな人の名前を付けたいと思ったから。