宛名のないメール

疲れたら休む。
楽しかったらもう一度。
好きなものは好き。
嫌いなものは嫌い。
相手のことを想って嘘をつき、
自分のことを想って正直に話す。

当たり前のこと。
じゃあ、当たり前ってみんな同じですか。

違いますよね。きっと。

だから狼は毎日「当たり前」を更新する。

「当たり前は当たり前じゃない」を実行する。

自分の「当たり前」は間違ってはいない。
けれどあの子の「当たり前」だって間違ってない。
知っているから、「当たり前」を更新する。

相手の「当たり前」を知って、狼の「当たり前」を伝える。
そうしたら、ほら。

いつの間にかお友達です。

本当は悪い人なんていないんです。
きっとあの子も、自分の「当たり前」を周りと同じように見せただけ。
何も間違ってないんです。

間違ってはいない。でも、見せ方は考えられる。
誰だって他人が怖いから、最初は警戒姿勢をとる。
だからお互い、見せ方は考えなきゃいけない。

誰かと仲良くするのって、自分のことを少しずつ教えて、相手のことを少しずつ知って、仲良くなるでしょう。
犬や猫と仲良くなろうと思ったら、まず匂いで挨拶しますよね。人間のやり方じゃなくて、彼らのやり方に合わせてくれますよね。
そうやって仲良くなる。

見せ方を考える。
それは隠せ、とか偽れってことじゃなくて。
むしろ嘘偽りなく、ただ、「あなたのことも受け入れるよ。だから、自分のことも見てくれると嬉しいな。」って問いかける。

それで分かり合えなかったのなら、残念だけどお別れ。
正直が全ていいとは限らないし、嘘が必ず良いとも言いきれないから。
けれどそうやって繰り返す。それが出会い。

あのね、狼はあなたの「当たり前」を受け入れることが「当たり前」なんです。
だから、あなたの「当たり前」も教えてくれたら嬉しいです。

通りすがりの狼

168320通目の宛名のないメール

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お返事が届いています

通りすがりの狼

（小瓶主）

ななしさんへ。

美しい、だけですよ。きっと。
それだけなんです。他に何もなくて。
けれど、それでも紡ぎ続けるのが、狼が狼である証です。
ありがとう。

ななしさん

あなたの言葉はいつも美しく、あなた自身を映し出しているようですね。言葉の芸術。拍手を送らせていただきます。

通りすがりの狼

（小瓶主）

ターニャさんへ。

そうですね。
わからない、は怖いから、想像して決めたがる。それが人間です。
狼は、ターニャさんの全てを文字で理解出来たとは思わないし、もし会ったとしても全てを知ることはないと思っています。

気楽にお話しましょう。ターニャさんが縛られないように。

Sub(元ターニャ)

当たり前、

全てが標準以下。
マウントのかっこうのネタ。

それで自分の取説は成り立ちます。

だから文字だけの世界は、接しない分、楽です。

だけど、勝手に造り上げられた『こういう人間だろう』が恐い。

完全無欠と思われるのが、嫌です。
どんなに頑張っても、そうはなれませんから。

通りすがりの狼

（小瓶主）

ぱんださんへ。

あなたが最後尾なら、狼はあなたの後ろに並びますよ。
最後まで一緒に、ね。

通りすがりの狼

（小瓶主）

ルテアさんへ。

人間が死ぬまでに出会える当たり前は、ほんの一部です。
まだまだ知らない世界があります。
きっと、あなたの当たり前はもっと面白くなりますよ。

通りすがりの狼

（小瓶主）

ゆいさんへ。

それが当たり前に続くこと、狼も願っています。

ななしさん、お返事ありがとう。

そうですね。
書くと長くなるかも知れませんね。
狼の小瓶で流します。

はなまるらいむさんへ。

間違えてなんていませんよ。
むしろ、なかなか人間に出来ることじゃない、素晴らしいことを、あなたは持っています。
自分は最後、なんてなかなかできません。
人間は、というか動物は生き残るためには、自分を守らなければいけません。
誰かを思って犠牲になるのは、せいぜい親になったものぐらいです。
友情があり、名残惜しいと思いはすれど、助けるのに至ることはなかなかありません。

素晴らしいですよ。でも、狼はあなたが大切だから、あなたが最後なら、狼はその後に並びたいものです。

にんげん / ぱんだ

私の当たり前は...。
皆を優先
自分を最後
ですかね。

それでは、
また。
ありがとう。
そして、
お疲れ様。

ルテア　「？」

最初は、抵抗があった。
家の人はコスプレとかはよく思ってない。
きっと男装、女装もよく思ってないんだろう。

僕もそうだった。
ひどいかもだけど、女装、気持ち悪いなって思ってた。
それが僕の当たり前だった。
でも、いろんな考えを見て
自由にやればいいって思えてきた。
そういう人たちもいる。
それで当たり前が更新された。

僕は女の子だから、女の子は僕って言わないから。
でも僕って言うのが当たり前になって、
当たり前が更新された。

やっぱ人それぞれなんだって、考えることができた。

僕は宛メに出会って、当たり前が更新され続けた。
新しい考えに出会えて嬉しかった。

これからも僕の当たり前は更新されるのかな。