僕ね、小さい頃からの夢があって。
小説家になりたいの。
無理なのは分かってる。
僕には才能も何にもないもの。
世界中の誰にも作れないものを僕は作りたい。
僕の言葉で、誰かを救いたい。
僕が感じたことも見たことも、そのすべてを言葉で表現してみたい。
そっか。
書いてて気付いた。
結局僕は誰かに必要とされたいんだね。
認められて、自分はここにいていいっていう証明が欲しいだけ。
こんなの自己満足の為の偽善。
気持ち悪いね、僕。
ここなら否定されないからって都合のいいときだけ甘えてる。
でもまだ、偽善の塊みたいな汚い夢を、僕は諦められなくて。
今日も誰にも届かない物語を作ってる。