真夏、うちの庭の水道の前に猫がいた。
洗車の後でちょこっとだけ湿っていたんだけど、その水を求めてきたみたい。
明らかにボサボサのボロボロで、最初は土の塊かゴミかと思ったくらい。
医者に連れていったら「野良でかなり栄養失調だし、足に怪我をしているのと、内臓にダメージもあるだろうから、元気になるかはわからない…」て言われた。
それでも点滴受けながら、片目だけ開けてこっちを見ている顔に、治療が済んだらうちに連れて帰ろうと思った。
病院から連絡が来て迎えに行って、静かな所に猫用のベッドを置いてあげた。包帯を巻いてる足をヒョコヒョコ動かしながらベッドに入り、そこにうずくまって、じっとしていた。
いつまで一緒にいられるかわからないけど、出来るだけ側にいてあげようと思った。
それから7年目の今年の冬。
棚に飛び乗り、テーブルに飛び乗り、ホットカーペットのど真ん中に寝っ転がってるムチムチボディを見ると、あの獣医はやぶ医者だったんじゃないかと疑っている。