全ては3歳の時に母に頬を叩かれたことから始まった気がする。朝食のパンのくずを服につけたままだったからだ。一瞬何が起きたか分からなかったが、私は痛みに泣いた。5歳の時母の言う事を聞かないと家を2回追い出された。どちらも祖母が助けてくれた。母はすぐに謝りにこなかったと追い出した事に関しては心配もしていなかった。些細な事で追い出されることは小学校に上がってからも多々あった。小学校高学年の頃になると腹を殴ったり鋏やガムテープを投げてくることもあった。耳を引っ張られた時は抵抗した。耳が切れて1ヶ月も治らなかった。母は全部お前が悪いと言った。それでも母は愛してくれていると信じて疑わなかった。中学に入って母は姉と比較してくるようになった。「お姉ちゃんはできたのに」「お姉ちゃんの方が優秀」。姉は殴られたことも家を追い出されたこともなかった。姉は怒られると父が助けてくれた。私は父が助けてくれたことはなかった。ただ一言「お前のせいで母は怒る。みんなの空気も悪くなる。いい加減にしろ」と。それでも信じた。だって家族だから。
中学2年生。体操着の出し方を間違えた。お風呂の中に体操着を放り込まれた。びしょびしょの体操着を持って呆然とする私に「お前なんか産まなきゃよかった」とまくしたてる母。これまでなんとか支えてきた心は完全に崩壊した。もう無駄だと気づいた。自殺を考えた。そんな時に自殺した女の子がネットで叩かれているのを見た。電車のホームに飛び込んだという記事。「お前が飛び込んだせいで仕事に遅れた。」「そんなに生きたくないなら目障りだからみんなのいないとこで一人で死ねよ」。自殺した人は死んでも邪険にされる。思い知った。多分今自分が自殺しても同じ事を言われるんだと。あれから7年。就職してからいじめが始まった。容姿、体型、性格…全部悪く言われた。仕事を覚えられない。メモの取り方がわからない。相談していいと言われて相談もした。「いい年して恥ずかしくないの?」と言われた。親は姉の子供が産まれて、嬉しそうだ。自分の存在など忘れているように。ねぇ、教えてよ。どうしたら死ねるんだよ。どうしたらみんなに迷惑かけず消えれるんだよ。いつも思うんだよ。こんなに死にたいって思ってるのに痛みだけは怖がってる自分がいるんだよ。どういうことかって?
痛みしか自分を引き留めてくれるものはないって事だよ。