通りすがりの狼です。
あなたを納得させる言葉を、狼は持ってはいないけれど。
孤独は辛いですよね。怖いですよね。
周りに誰かいると、自分は誰にも理解されず、一人なのではないか。そう感じるのは当然です。
狼は基本集団で行動します。狼はみんなといるとき、孤独を感じるときはありません。
でも狼はみんなが寝静まったあと、起き上がって星を眺め、孤独を満喫します。
「自分は無能で無知でどうしようもないクズだ。それでも今日を生き抜いたんだ。誰も狼を理解はしてくれないけれど。」
狼にとって孤独を感じることは辛いことではありません。なぜなら、狼が他人の、家族の思考ですら理解ができないのに、自分の思考をほかの誰かが理解することなど、不可能だと知っているからです。
人が側にいることは、孤独が一つ増えること。「共鳴」「共感」は孤独の対義語ではなく、むしろ類義語に当たるのです。
あなたがどんな心境で小瓶を流しているか、狼にはわかりません。あなたと同じ境遇にいない狼は、あなたを完璧に理解はできません。それでも心に何かを抱えて、この海に来て、あなたと出会えた。あなたを知ることができた。狼はまた一つ孤独が増え、また一つ幸せが増えました。
孤独を感じているのは、幸せを知っているから。孤独を知ったあなたは、誰よりも強く優しい。
孤独を愛すること、それが光を見る糧になるかもしれません。
いつかあなたが、孤独も「たまには」悪くない、と言えるように、狼は願っています。
あなたの隣には行けなくても、狼はいつでもこの浜辺を歩いています。小瓶を探して。
もしどこかであなたに会えたら、そのときは一緒に孤独を満喫しながら語り合いましょう。