ずっと好きだったよ。』
Character:奏(かな) 陽(よう) 蓮(れん) 杏(あん) 咲(さき) 律(りつ) 星(せい) 篠(しの)
〜関係性〜
奏(かな)→陽(よう)のことが好き。杏(あん)の友達。
陽(よう)→奏(かな)のことが好き。蓮(れん)と律(りつ)とは友達。
蓮(れん)→ひそかに奏(かな)に思いを寄せている。(非公開)陽(よう)と律(りつ)の友達。
杏(あん)→恋愛とは無関係。アドバイスはする。奏(かな)の友達。
咲(さき)→クラスのマドンナ。律(りつ)の彼女。篠(しの)の友達。
律(りつ)→咲(さき)の彼氏。蓮(れん)と陽(よう)の友達。
星(せい)→人気者。咲(さき)に思いを寄せている。
篠(しの)→咲(さき)に憧れて友達になった。
〜前回までのあらすじ〜
陽(よう)に冷たい態度をとられ、落ち込んでいた奏(かな)。
それを慰める杏(あん)。
そんな2人の様子を眺めて寂しそうに笑っていた〇〇。
〇〇の正体とは、、、?!
〜第3話 陽(よう)ターン start〜
「おはよう!」
今日も奏(かな)が声をかけてくれた。
俺、佐藤 陽(さとう よう)は毎朝、心臓がどこにあるのか分かるくらい、緊張している。
理由。
それは大好きな鈴木 奏(すずき かな)が声をかけてくれるからだ。
綺麗でツヤのある黒髪。
ぱっちり二重。
肌にはニキビ一つない。
人形みたいに綺麗で、ふんわりとした性格の奏(かな)が俺は好きだ。
そんな大好きな奏(かな)に声をかけられると嬉しすぎてついニヤけてしまいそうになる。
それを隠すために俺はいつも気をつけているつもりだが、そうすればそうするで素気ないととられてしまうらしい。
俺はできるだけ平然を装って奏(かな)に
「おはよう」
と返す。
それでも奏(かな)はいつも悲しそうな顔をする。
奏(かな)は俺に挨拶をした後、決まって高橋 杏(たかはし あん)のところに飛んでいく。
俺はそんな奏(かな)が親友である杏(あん)に何を話しているのか単純に気になった。
そこで、ほんとはダメとわかっているけど、奏(かな)と杏(あん)の会話を盗み聞きしてしまった。
こんな内容だった。
奏(かな)は俺のことが好きで、毎朝声をかけているが、冷たい態度をとられ、酷く傷ついている。
そんな奏(かな)に対し、杏(あん)は俺が奏(かな)のことが好きで、冷たい態度をとっている。
好きな人に冷たくするタイプ。
と慰めている。
この内容を聞いて俺はどうしたらいいのか分からなくなった。
そして思わず苦笑いしてしまった。
友達の蓮と陽に相談しようかと思ったが辞めた。
あいつらに相談したところでどうにかなることではない、
騒ぎ立てられるだけ、と思ったからだ。
俺はこの時に相談していなくてよかったと後に思うようになる。
続く