僕は僕だけの枢機卿になりたかった。
僕の感じるものを純度100%で受け取り、それを正しく日本語に訳して、適切な言葉を授けてくれる、そんな枢機卿になりたかったんだ。
自分が傷つけられていると感じると(相手にその気はなくても)自分を守ろうとその相手を攻撃したくなる。
穀さなきゃ、消さなきゃって。
頭の中では穀人が行われる。
今までは運が良かった。
だって穀す妄想だけで済んだのだから。
理性だか感性だかもう僕には分かんないけど、穀すという選択肢のブレーキを踏むのを止めちゃったら僕は犯罪者になれる。
普段の行動に対するアクセルもブレーキも思いっきり踏みっぱなしだから、ブレーキが利かなくなったらもう止まれない、止まらない。
凶器を持って振りかぶる。
殴り合いの喧嘩なんてやったことないから力加減なんてできない。
誰かの制止の声も無視して、自分の感情に蓋をして、「何も考えなくていい、何も感じなくていい、今だけは。」そうやって自分に目隠し。
そして全てが終わってから泣くだろう。
お巡りさん、穀人者予備軍はここです。
枢機卿になれる人格が居れば良かったのに。
その日その瞬間で精神年齢が変わるとは言えどそれはグラデーションにすぎない、ただ一人の精神しか
ここには居ないのだから。
赤トンボwith相棒