｢必要以上にお金を稼ぐ｣ことに血眼になっているようなひとたちはおぞましくて気持ち悪い。それをやめろという資格もないしそんなつもりも毛頭ないけれど

｢必要以上にお金を稼ぐ｣ことに血眼になっているようなひとたちはおぞましくて気持ち悪い。
それをやめろという資格もないしそんなつもりも毛頭ないけれど、ただただ寒気がするし軽蔑する。

オープン型のSNSでたまに流れてくる｢とりあえず20万円！先輩は100万円らしい、私も頑張るぞー｣的なあれ……アフィリエイト？っていうのかな、わからないけど、あれが嫌いなのは勿論、
友人が株やってる、と言っただけでもしばらく距離置こうと思った。
(あのとき中学生だったし、嘘か本当か定かでもないけど)

不労所得は種類によるけど名前的に好きじゃない。
(自販機やら家やらはまぁいいのかなと思う)

お金は労働の対価にこそ支払われるべきだ、みたいなお堅い考え方とは少し違う。

｢誰かのために｣ではなく、｢ただ自分のために｣、社会に還元されない形でお金を稼ぐのが嫌っていうのがひとつ。株式会社を立ち上げるための株を買うならともかく、有名企業の株を安いうちに買って高いときに売り飛ばす、っていうなら吐きそうになる。

でもやっぱり1番に思い浮かぶのは、裕福なひとがいればそのお金のぶんだけ貧しいひとがいる、ということ。

地球の総人口は100人で、貨幣は円以外になく、総じて100万円だとする。
ひとり1万円が平和。わたしはこれが一番好き。向上心がないぶん発展はしないけど、今の技術に不満はないんだよね……むしろ発展しすぎ感ある。
社会主義的な考えだと思う。そもそもわたしはアナーキストだ。働かないひとだって出てくると思う。そういうひとは牢にぶち込むなり罰を与えるなりして、そのひとのぶんはひとり100円で再分配すればいい。
趣味で発展の助けになるようなひとは数こそ少なかれ現れる。それが良いものなら、周りと比べて特別貧しいわけでもお金に困っているわけでもないひとの何人かは賛成して助けてくれそう。

ひとより裕福が良いと、それが成功だと5万円稼ぐひとがあらわれると、4人の資産が0円になる計算になる。それは99人で9600円になるかもしれないし、8人が5000円ずつになるかもしれない。
そんな社会が、心底気持ち悪いと思う。

ここで補足しておきたいのが、造幣局で100万円増やしたところで円の価値が下がる(10円のお菓子が20円になる)だけで何も変わらないということだ。

例えばみんなが1万円より多く持たないようにすれば、貧しいひとはいなくなる……100万円は100万円だからね。

みんなが貧しくても、それがちょっとずつなら、それが全員ならば、わたしはそれが一番良いと思う。
いつか貧しいという概念もなくなりそうだし。

地球の総人口は100人ではないし(100万円でもない)、それが難しいことも分かっているけれど、そんな妄言が胸を支配してしまう。

｢成功するのが正しい｣｢お金持ちが正しい｣
この｢成功｣はたくさんお金を稼ぐことや良い意味で有名になることだけれど、
わたしたちはこれを社会に押し付けられているように思う。自分の意思ではないのに、なぜかよりお金を稼ぐ術を身につけろ、と脅されているような気さえする。｢貧しい｣ことはどうあっても避けるべきことなのだと。
お金持ちが幸せなわけではないし貧しいひとが不幸なわけではないという通説はあれど、
｢それでもお金は稼げるのなら稼げ｣という周りの人間(大人だけでなく同じ学生である友人からも)プレッシャーは相変わらずなのだ。

人間はそもそもが不完全な個体であり、｢成功｣に近いものも遠いものもいる。
成功するには努力は必要だと思うが、成功していない努力家が成功者ほど努力していないとは限らない。
絶対的な評価として、努力に対して価値が決まるのならともかく、生まれつきの才能も加味される(なんならそこが重要まである)のなら話は別だ。
たまたま運が良かっただけでお金持ちになって、たまたま運が悪かっただけで貧しくなる、そんな世の中ならばくそくらえとしか思えない。

成功という名の絶対神。各々にとっての幸せを目指すならともかく、十把一絡げに｢金持ちたれ｣とする社会。気持ち悪い。おぞましい。

そして成功者とは、どんなひとであれたくさんのひとを犠牲にしている。骸を踏み台にしている。自覚があるのかないのかは知らないけれど、｢成功者｣である以上、影には大量の屍があるのだ。
もちろん、成功者を目指すなら自分がそうなる確率のほうが高い。
ステージに上がれるのは限られた人数であり、ステージの増設は簡単にはいかない。
限られた人数だからこそ価値がある。ほんのひと握りだからだ。全員分のステージを用意すれば、それはただの台、少し高い地面にほかならない。

そんな残酷な椅子取りゲームを奨励する社会がすこぶる嫌だ。

一個人の悪意や欺瞞より、集団で意識しないようにしている墓場のほうが恐ろしい。

それでも、社会のためなら、10人を犠牲に50人を救えるなら、わたしはそれを否定しない。嫌悪もできない。

けれど、それが本人以外のためになりえないなら、金の亡者はさながら無実のひとをギロチンにかける執行官に見える。

いつかのリーマンショックで｢逆にめっちゃ儲けた｣ことを嬉々として話すひとを昔テレビで見たことがあるが、そのために何人が犠牲になったのだろうと考えると鳥肌が止まらなかったし、そのひとは悪魔にしか見えなかった。まるでホラーだ。


まあ全部想像力の豊かな小娘の戯言です。高校生だし。バイト禁止だったから働いたことないし。
政治の思惑も、正直分からない(わたしにとってろくなものではないのであろうことは分かる)。
リーマンショック時も幼かったし、社会主義がどうしてダメなのかもきっと本質は分かっていない。

ただ私の潔癖が悲鳴をあげているだけだ。