2年ほど前にやっていたNHKのドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』。小説『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』を原作とした番組で、俺は原作もドラマもどちらも大好き。映画化も決まっていて、もうすぐ公開されるらしい。すごく好きな作品なので、ドラマ版を最近またNHKの動画サイトで見てみた。相変わらず、良い内容。
このドラマは、名前のわりに、とてもシリアスな内容だ。ネタバレになるから詳しくは書かないけど、一人の高校生のゲイの少年が自分のセクシュアリティに悩む様子が非常にリアルに描かれている。
最近は、同性愛者とか、普通にドラマや映画で登場することも増えてきた。なかには、同性カップルってものがさも当たり前かのごとく、本人も周囲も受け入れていて、そんな人たちの様子が描かれてる作品もあったりする。それはそれで、理想って感じで良いんだけど、なんか現実離れしているっていうかさ。そんなに自分を受け入れて堂々とカップルで生活するゲイの人なんてそう多くはないだろうな、と思うわけ。
その点、この作品の主人公は自分のセクシュアリティを受け入れられていなくて、苦しむ様子が描かれている。現実のゲイの多くは、彼のように苦しみぬいて自分を受け入れられないのではないか、と、そう思う。
シリアスな作品だけど、主人公は様々な人との関わりによってどんどん成長していって、ちゃんと最後には自分を受け入れる。真面目で希望の持てる作品だ。
最初見た時、結構泣いた。自分も同じような経験あるなってことも多かったし、自分の苦しみの全てを代弁してくれたように感じて。
俺は、まだまだ自分のセクシュアリティを受け入れられているわけではない。でも、このドラマを見て、こんな自分がいてもいいかなって、思えるようになった。
書籍でもドラマでも、これから公開される映画でもいい。ネットでも小説が公式に公開されている。もし、セクシュアリティに苦しんでいる人、特に同性愛者の人いたら、どれかを見てみると良いと思う。希望が持てるのではないかな、と思う。