やっぱり自分が一番嫌い。
愛してる人も大切な人も腐るほどいた。
僕はなんでも愛せるタイプだった。
好きとは思えない体質だった。
どれだけ容姿がよかろうが、
どれだけ性格がよかろうが、
どれだけ頭がよかろうが、
好きだとは思えなかった。
でも好きだって初めて思える人が出来た。
その人知るたび好きになって。
僕のこと見てほしいって思って。
独占したいって思って。
大切だった。愛してた。
その気持ちは変わらないのに。
周りの人と何か違った。
大切な人も居て、愛してる人も居て、
なのに違った。
その人の事は好きだった。
抱いてる気持ちは変わらないのに。
その人の事は好きになれた。
好きになってしまった。
愛してる人には、愛を伝えられた。
大切な人には、感謝を伝えられた。
その人には出来なかった。
面と向かって、愛してるなんて言えなくて。
ありがとうなんて恥ずかしくて。
言っとけばよかった。
後悔しても遅かった。
気付いた時にはいなかった。
ずっと見てたはずなのに、
その人の変化に気づけなかった。
いつもどうりに振舞ってた。
すごく楽しそうに笑ってた。
僕が愛を伝えれば。
僕が感謝を伝えてれば。
僕が好きと言えたなら。
その人はね、
『誰かに愛されたかった、誰かに好きって言って欲しかった、抱きしめられたかった、優しくされたかった、ごめんなさい』
そう残したんだ。
ほんとにもう自分が馬鹿すぎて大っ嫌い。
もう嫌になる。