何も変わらない。頭は真っ白なままである。あまりにも病んでいて、無言のままで、もはや恥ずかしい

大学に入って2年目の今年の春に、友達に誘われて合コンに行った。特に男に興味は無かったが、大学生として一度は経験してみよう、という軽い気持ちで参加した。

その飲み会自体は楽しめなかったが、その後、そこで知り合った人に何度か遊びに誘われ、告白をされた。初めのうちは、全く何とも思っていなかった。最初に出掛けた後、また誘われたが、好きどころか、考えれば考えるほど苛立ちが募ったため、メールを終わらせた。
しかし、再び向こうからメールが来て、会うことになり、嫌々ながらも会ううちに、なぜか私は彼を好きになっていた。
その気持ちに気付いた直後の告白である。嬉しかった。
もともと、一人でいることが好きでありながら、孤独であることは嫌いな私は、絶対的な、自分を一番に考えてくれる存在を求めていたのだと思う。そのため、このように彼と付き合うことは、無上の安心感を私に与えた。
毎日メールをした。とりとめの無いメールだ。
夏には花火大会に行き、秋には海辺で話したり、また、平日には夕飯を食べたり、のんびり、ゆっくり、一緒にいられるだけで幸せだった。それだけで安心できた。

しかし、付き合って４ヶ月が経った頃から、彼の態度は素っ気なくなった。
ずっと続いていたメールも途絶えた。
こんなこともあるだろう、また今度いつものようなメールが来るだろう、と軽く考えていた。

その一ヶ月後、別れよう、とのメールが来た。信じていた分、辛かった。涙が止まらなかった。

他に気になる子が出来たらしい。
このような話は、テレビだったり、友人などからはよく聞いていたが、まさか自分にも起こると思わなかった。

メールで別れを告げられた後、最後に電話をした。
もしかしたら、という思いで、それまで自分は彼に対して素直に想いを伝えたことが無かったので、好きだと言う気持ちを伝えた。しかし無駄だった。手遅れだった。もう連絡先は消しても良い、と言われた。ショックだった。信じきっていた相手に、完全に突き放されてしまった。ポッカリと心に穴が空いた。

フラれてから2週間ほどは、彼に対する未練で頭がいっぱいだった。また会いたい、もとに戻りたい、という気持ちばかりが溢れた。以前までは朝起きると届いていた彼からのメールが、今ではもう来ることは無いんだ、と毎日実感し、とてつもない寂しさに襲われた。

しかし、その後から、なぜ自分はフラれたのだろう、新しく気になった女の子に、何が勝らなかったのだろう、と考えるようになった。
そのように考えると、気付いてしまった。
私は何においても人に勝るものは無い。
何が欠点なのか、というどころか、全てが欠点だ。
顔は悪い、頭は悪い、怠惰、ルーズ、話はつまらない、無口、要領が悪いなど、言い始めたらキリが無い。

そう思うと、頭が真っ白になってしまった。私は何のために存在しているのだろう、と考えるようになった。もともと趣味も何も無い私は、生き甲斐と言うものが無い。

そう思うようになってから、何故か人と喋れなくなってしまった。どんなに仲が良い友人とも、上手く話せない。相手が言ったことに対して、同意と相槌しか打てない。自分の意見を言えない。どうしようもない返事しか出来ない。相手を楽しませることが出来ない。
治したい、と思っても、どうすれば良いのか分からない。頭が真っ白な事は、何も変わらない。考えようとすればするほど、真っ白になる。
学校でも、バイト先でも、ろくに話せなくなってしまった。
どういうわけなのか分からない。本当に分からないが、口から言葉が出ない。冗談の一つも言えない。無理に誰かと話すと、相手に笑わせてもらうが、そうしてもらうことで、余計自分のつまらなさを知り、更に頭が真っ白になり、絶望する。

病気なのだろうか。と思ってしまうほど、今の状態は酷すぎる。
こんなことでクヨクヨするなんて、くだらない。と、割りきって考える自分も、ふと現れる。しかし、何も変わらない。頭は真っ白なままである。

あまりにも病んでいて、無言のままで、もはや恥ずかしい。病みすぎて恥ずかしい。情緒不安定にもほどがある。
しかし、そう思いながらも、この状態を改善することは出来ない。もどかしい。辛い。

このように私が、自分が生きている意味は何かなどについて悩んでいる間も、元カレは新しく気になっている人に想いを馳せているはず。

虚しい。寂しい。私って何なんだろう。


どうすれば良いのか分からない。