大学受験って言っても、みんなの思っているようなことじゃない。
私は、努力をこれっぽっちもしてこなかった。
確かに進路を決めたのは私だ。
この大学に行きたいって決めたのは、私。
だけど、本当は大学に行きたくなかった。
お金はかかるし、遠いし。
でも、進路を早く決めなきゃ、という焦りから選んでしまった。
夏休みに入るまで、AO対策をずっとしてた。
エントリーシートの内容を考えるためにオープンキャンパスは全部行って、先生方の記憶に残るように笑顔で挨拶をして会話をした。
面接練習だってたくさんした、何を聞かれても平気だ!ってくらい。
小論文の要約はもともと得意だったがもっと頑張った。
でも結果は不合格だった。
唯一喋ったことのなかった先生が担当で、意地悪な人、と話題に登る先生だった。
本番であがってしまい、言おうとした言葉がすぐ出てこなかった。小論文の要約は合格点に達していたが、面接が足りなかったらしい。
2回目は、体調を崩してしまった。
面接の前に急にお腹が痛くなってうまく笑えなかった。
集中できなくて。結果は同じ。面接がだめだった。
AOはもう一回あったけど、面接は向いてないよと親に言われて一般を受けなさいと言われた。
私は、一般なんて去年から受からなかった人が勉強してやっと受かるようなものなのに、たいして頭がいいわけでもない私なんかが受かるわけない、と思った。
しかも、塾には行かせられないと。
もう11月も半ば、間に合わない。
毎日勉強したけど、全然頭に入ってこなかった。
結果は、前期も中期も不合格。
母親は怒ってる。「努力している姿が見えない」だそうだ。
私が勉強していると買い物に連れていき、話しかけてきては邪魔をしてきたくせに。
父親は関係ないフリをしている。
父は教師なのに、私には手を差し伸べてくれないんだ。
はあ、しにたい。