勝手に期待して、別に何されたわけでもないのに、勝手に裏切られた気分になって、いつもいつもこの繰り返し。だから人を好きになんてなりたくないのだ。まして同性なんてな。
でもいつも優しくしてくれて、ありがとう。普通の友達としてなら、十分に仲良いし、十分に優しくしてくれている状態だろう。
それ以上のことを求める俺がいけない。もうそれは十分過ぎるほどわかっているんだ。
でもなんか、ついついそれ以上を期待してしまう、俺は途方もなく馬鹿だ。
マジで好き、めちゃめちゃ好き、好きすぎて距離感わからなくて、いつあいつにばれるんだろうって、不安ばかりで、ほんの些細なことで嫌われたかもって傷付いて。
それなのに、何があっても立ち止まって悩んでいる時間も泣いている暇もなくて、試験のためにひたすら前を向いて勉強しなければならない。まあ仕方ないんだ、俺は医学生だし。
これまで、どんなに泣きたいことがあっても、傷付いて苦しくてそれを誰にも言えなくて消えてしまいたいときも、そんな感情に浸ることもできず試験勉強をしてきた。感情を持つことすら許されないのかと思うほどに。押さえ込んだ感情が溢れ出しそうで、狂いそうだった。
でも、今回ばかりは、本当に泣きたい。もう、あいつの側にいたいとか、そんな贅沢は言わない。ただ泣きたい。ほんの少しでいい、夜一人寝るときのほんのひとときだけでいいから、泣かせてほしい。