恋よりも大切で、本当に持つべきものなのは「親友」だ。
親友から突然LINEきて、「何かやる気の出ること言って」って言われた。
基本的に用がないときはLINEしないし、また学校関連で苦しんでるのかと思い、取り敢えずで「ラーメンか吉野家奢るぞ」って言った。
そしたら、「スクショしました」って文と一緒に、「ちょっと話し相手になってくれん?」と来た。案の定だった。
僕は「どうしたん?いくらでも聞くよ?」と返した。
聞けば、学校側の課題として「animate cc」というアプリを応用してweb上で出来るゲームを作れという課題が出ていたらしい。それで、やり方が解らないから頼ったと。
当然ながら僕だってド素人。パソコンなんて授業でしか触ったことはない。それに、ソイツが通ってる高校はめちゃくちゃ頭が良いし、僕に出来ることなんて数少ない。
それでも、親友の為にGoogleやYouTubeを駆使し、出来る限り調べ尽くした。
話を聞く限り、相当精神的に追い込まれて参っていたから。
でも結局、詳しいやり方も応用の仕方も載ってなかった。
あれやこれやを提案し、最終的には最終手段の「似たようなものを作る」という誤魔化しをするそうだ。
僕は「終わったら牛丼奢ってやるよ」と再度言い、くだらない話をした。
共通の趣味の話、僕が恋に冷めた話、そのことについて茶化しあったり。
終盤ら辺には
友「なんか付き合わせてすまんかった」
俺「いや、むしろ頼ってくれて嬉しいよ」
「また何かあったら遠慮せず言ってくれ」
友「ええやつやんお前」
「ならそろそろテストなんで悲鳴上げに行くわ」
「その時はよろしく」
俺「知らんかった?笑笑」
「おう」
友「あれ?」
「好感度調整入りました~?」
俺「ん?笑」
「俺って好感度低かったん?笑笑」
「結構好感度あると思ってたんですがそれは」
友「いや、頼れる漢気感があったのに知ってるという傲慢なことを言い出したので」
俺「その文読んでお茶を吹き出し、更には恥ずかしくなったことについて訴訟」
友「スクショしました(本日三回目)
俺「それは消しといてくださいませー」
「( ノ;_ _)ノ ハハーァ!」
なんてアフターケアも忘れずに。
暗い話のまま終わるなんてのはやっちゃいけないからね。勿論、今度絶対に牛丼奢る。
僕には何よりも大切なことがあった。
それは、恋なんかじゃない。親友だ。
好きだった人には未読無視、既読無視したけど、親友には出来ないししたいとも思わない。
誰に頼るよりも先に僕に頼ってくれた。それが嬉しかった。
いつか、アイツになら俺の本当の悩みを言えるかもな。アイツには抱えきれない悩みだけど、話を聞いて、「飯行こうぜ」って明るく誘ってくれるかな。
俺を頼ってくれてありがとう。