誰にも迷惑をかけたくない。
責任も持ちたくない。
ただ毎日生きていければよかった。
でも気付けば何故か自分みたいな出来損ないに多くのものを背負う事になっていた。
がむしゃらに頑張った。
体を壊した。心もボロボロ。できもしない決断を迫られ。ありもしない能力を人生に求められ続けた。
でも、どうやらようやく全てが終わったようだ。
例え全てが終わらずとも、もう自分は終わってしまった。だからこれ以上は正直何もできないと思う。
後はただ静かに自分が死ぬことを待ちたい。
もう生きるのは懲り懲りだ。
人の生きるというのは、反抗に等しい。
自然へ対する反抗、あらゆる不条理に対しての反抗。でももう自分は、反抗する事には疲れた。
別にいいじゃないかありのままで
どうせどれだけ足掻いてもがいても、人はみんな何れ死ぬ。
そもそも生きている事の定義もよく分からない。
自我とか意識とか、そんなのはただの思い込みでしかないと思う。
今日寝る事が本当は自分にとっての死なのかもしれない。明日起きた自分は、今日の自分の記憶を引き継いでる全くの別人なのかもしれない。
こんな何もかもがあやふやで不確かな世界で、なんでこんなにも確かな判断が要求されるんだろう……。
自分が何なのかも、この世界がなんなのかも分からないのに何が正しくて何が間違っているかなんて分かるはずがないじゃないか。
もうこれで終わりにしたい。
できる事は全部全部やってきたし、出来ない事も多くやって来た。
もう疲れたし、正直好きでもないこの人生を好きだ生きたいと言い張るのも疲れた。
人生は嫌いだし生きることも嫌いだ。出来ることなら生まれてきたくなかった。
でも死ぬのは苦しいから、ただ息をしている。
ただの空気になりたい。
誰にも認知されない。誰にも覚えられない。
自分ですら自分を覚えていない。存在すらしていない。そんなものになりたい。